『劇場版 MOZU』ヒットは“喫煙シーン騒動”のおかげ? 試写会で起こった嫌煙騒動の顛末
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喫煙シーンの多さが物議を醸している西島秀俊主演映画『劇場版 MOZU』が、動員12万人突破し、2週連続の興行収益トップとなった。動員10万人強の生田斗真主演『グラスホッパー』、動員9万人弱のガイ・リッチー監督の洋画『コードネームU.N.C.L.E.』を上回った形だが、映画関係者からは「喫煙問題が宣伝になったからじゃないの?」という意地悪な声も聞かれる。
ただ実際、映画を見に行ったという人々の中には「喫煙者として応援したくて行った」という声もあり、あながち的外れでもなさそうだ。
『MOZU』は、テレビドラマ版の放送時に喫煙シーンが多いと批判が起こり、初回放送から20回以上の喫煙シーンがあったことで、それを理由に見るのをやめたという視聴者もいた。
スポンサーにタバコ関連業者は見当たらないことから、東京五輪を見据えた「受動喫煙防止条例」の検討に対する抵抗という見方もあるほど。テレビ版の視聴率はシーズン1が平均11.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、2が平均6.4%で下降線、このときは騒動で数字が上がったということはなかった。
今回の映画版でも、また同様の批判があったわけだが、出演者の伊勢谷友介が「タバコが嫌いなのを映画に当てつけてる」と反論。Twitterで「映画の空気や、キャラクターのバックグラウンドを作る小道具捕まえて社会的な是非とか、本当に無駄だと思う」とはねのけ、これには賛同者も少なくない。
作品中の喫煙問題では、一昨年に宮崎駿監督のアニメ映画『風立ちぬ』でも持ち上がったが、これは未成年である子どもへの悪影響という批判が主体だった。事実、その理由で抗議をしたNPO法人の日本禁煙学会も、『MOZU』に対しては「対象年齢が成人」として問題にはしていない。
ただ、喫煙者と嫌煙者の対立は根深く、実は、映画版では事前の試写会でも関係者間のちょっとした対立があった。きっかけは、テレビ版でも批判を展開していた女性映画ライターが、上映後「批判の声を無視している」と、周囲に聞こえるように憤慨の声を上げたことだった。
「喫煙問題を話題作りにしているの? 無駄にタバコを吸うシーンが多いわ。必然性がないでしょ」
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