リアルすぎるCG女子高生に韓国ネット民も驚嘆! その陰で思い出される“人気歌手”の悲しい顛末
#韓国 #東アジアニュース
日本の“Saya”という美少女が韓国で話題になっている。学生服姿の可憐な美少女だけに、注目が集まってもなんら不思議ではないのだが、実はその美少女、実在の人物ではなく、“CGキャラクター”だったのだ。
どう見ても実写にしか見えないSayaを作り出したのは、日本のCGアーティスト夫婦・石川晃之氏と友香氏。日本と同じく、韓国のネットユーザーたちも「CG技術もここまできたのか」と感嘆しており、「仮想と現実を区別できない人が急増しそう」「もうちょっと待てば、オレにも彼女ができるな」「実在する整怪(整形怪物)より人間的」などと興奮気味だ。
一方、韓国にも一時爆発的な人気を集めた有名なCGキャラクターがいる。1998年に誕生した、男性サイバー歌手“アダム”だ。
年齢20歳、身長178cm、体重68kgという設定のアダムは、98年2月にバラード曲「世の中にない愛」でデビュー。その後も有名作詞家・作曲家が作った曲を歌い、アルバムの売り上げは20万枚を記録している。各種CMなどにも登場し、5億ウォン(約5,000万円)を稼いだという。同年3月には、超名門国立大学KAIST(韓国科学技術院)が“名誉学生”としてアダムを入学させようとしたが、「受験や入学選考をしていない」と学生たちの反対に遭うという珍事も起こった。それほど人気を博した“時の人”だったのだ。
しかし、注目が高まるにつれ「動きが不自然」との指摘が相次ぎ、アップグレート作業のために活動を休止することも。「コンピューターウイルスで死亡した」「兵役に就いた」などのデマの中で、その存在は徐々に忘れ去られていった。実際のところは、60分のテレビ番組を制作していたのだが、口を動かす数分間のCGだけで数千万円の費用が必要で、さらにその期間も長期にわたることから、プロジェクト自体が頓挫してしまったという。
大手新聞・東亜日報は、2001年5月の「サイバーキャラクター行方不明…死亡…」という記事の中で、「(デビューから)3年がたった現在、23歳になったであろうアダムの活動のニュースは、伝えられていない。アダムの登場以降、続々と誕生した“リュシア”“サイダ”らサイバー芸能人たちも同じような運命だ」とし、「彼らが消え去った理由は一言で、人気とお金が釣り合わなかったからだ」と結論付けている。コストパフォーマンスが悪すぎて、キャラクターそのものが見捨てられるという、なんとも悲しい結末だ。
日本のCGアーティスト夫婦が生み出したSayaは、自主制作ムービーのためのCGキャラクターで、将来的には画面上で動かすために作っているという。アダムのような悲劇が、彼女に訪れないことを願うばかりだ。
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