鳥取「がいな音楽祭」はなぜコケた? 地方フェス開催の難しさとは
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鳥取・米子コンベンションセンターで11月1日に開催を予定していた「がいな音楽祭」が、10月28日に突然の公演延期を発表し、大きな話題となっている。同イベントには、元AKB48の板野友美やギタリストのマーティ・フリードマン、アイドルブループの仮面女子などが出演する予定だったが、開催直前まで全出演者が発表されず、スケジュールも告知されていなかったため、開催を危ぶむ声も多かった。
地方での音楽イベントが中止となったケースは、ほかにもある。2013年8月には福井・水晶浜にて開催予定だった「美浜CRYSTAL BEACH SOUND 2013」が、同年9月には愛知・蒲郡市にて開催予定だった「蒲郡ロックフェス」が相次いで中止となった。今年は、6月に沖縄・宮古島市の「ミヤコ・アイランド・ロック・フェスティバル2015」や、福岡・宗像市の神湊海水浴場で9月12・13日に開催予定だった「World Heritage Munakata2015」が中止となっている。開催中止には至らなかったものの、ももいろクローバーZが10月31日に福岡県・太宰府にて行った「男祭り」(男性限定コンサート)に対し、地元の女性団体などから抗議の声が上がったことも記憶に新しい。
地方フェスが開催直前で頓挫する理由について、イベント関係者は次のように述べている。
「地方フェスが開催中止となるケースは、大きく分けて3つあります。1つはインフラの問題を解決できず、多くの観客を動員するのが難しいと判断された場合。開催中止の理由として、伊良部大橋の開通で観光客が増加し、航空座席の準備が困難になったこと、スカイマークの那覇-宮古線撤退を挙げた宮古島市の『ミヤコ・アイランド・ロック・フェスティバル2015』のケースがこれに当たります」
しかし、同イベントは過去10回成功している上、中止のアナウンスをするのも開催の3カ月前と早く、主催者側の対応も誠意のあるものだったため、強く非難されることはなかったという。
「2つ目は、地方自治体や地元の団体との交渉がうまくいかなかった場合。音楽フェスティバルの開催は地方にとって、町おこしの一環としても注目されていますが、豊富なノウハウを蓄えたライブハウスでイベントを行うわけではないため、予想外の反発に合うこともあります。ももクロのライブはスターダストプロモーションが行っているもので、興行としてはしっかりとしていますが、今回は太宰府天満宮や太宰府市なども協力する公の記念行事だったため、男性限定ライブとしたことに対し、市民団体から『男女共同参画推進条例違反だ』との抗議が寄せられました。男性限定ライブはももクロが以前より行ってきた人気イベントだったこともあり、主催者の配慮が欠けてしまったのかもしれません」(同)
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