世界的ファンタジーが装いも新たに登場!『PAN ネバーランド、夢のはじまり』
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今週取り上げる最新映画は、永遠の少年が活躍する有名なファンタジーの新たな実写作品と、登山家たちのエベレスト登頂を描く迫真のドラマ。いずれもハリウッド製の3D大作で、空間の広がりや高さを強調したスペクタクルとアクションを体感できる。
『PAN ネバーランド、夢のはじまり』(10月31日公開、2D/3D上映)は、アニメやミュージカルで広く知られる『ピーターパン』を題材に、新たなストーリーで描く実写ファンタジー。ロンドンの孤児院で暮らす少年ピーターは、ある日地下室で母からの手紙を見つける。母との再会を夢見るピーターだが、海賊・黒ひげの手下たちに拉致され、美しく不思議な国ネバーランドへ連れてこられる。若き日のフック船長や、勇壮な部族の王女タイガー・リリーと出会い、自らの出生の秘密を知ったピーターは、ネバーランドの危機に立ち向かうことを決意する。
『プライドと偏見』(2006)、『つぐない』(08)など、歴史ドラマを得意とするジョー・ライト監督が、3Dファンタジーに初挑戦。第2次大戦期のロンドンで空飛ぶ海賊船を英戦闘機が追う奇天烈なチェイスから、宇宙空間を超え天空に浮かぶネバーランドに至る旅、不思議の国で繰り広げられる冒険と戦いまで、空間の広がりを生かし、ダイナミックなアクションが展開するスペクタクルを活写した。ピーター役は、初のメジャー映画出演となるリーバイ・ミラー。悪役の黒ひげを嬉々として熱演するヒュー・ジャックマン、剣で闘う姿が凛々しくツンデレ要素もあるリリー役のルーニー・マーラら、ぜいたくなキャストも見どころだ。
『エベレスト 3D』(11月6日公開、2D/3D上映)は、世界最高峰エベレストの登頂に挑んだ登山隊の実話を基に3Dで描くサバイバルドラマ。1996年、登山ガイド会社を運営するロブが募ったエベレスト登頂ツアーに、ベテラン登山家やジャーナリストら8人が集まる。ベースキャンプで高地に体を順応させた後、いよいよ山頂へのアタックを開始。だが、道具の不備やメンバーの体調不良などが重なり、下山が大幅に遅れ、天候も急変する。
監督は『ハード・ラッシュ』(12)、『2ガンズ』(13)のバルタザール・コルマウクル。雪山でのリアルな撮影にこだわり、ロブ役のジェイソン・クラークほか、ジョシュ・ブローリン、ジェイク・ギレンホールなどハリウッドの主役級スターたちとスタッフを引き連れ、4,800メートル超のカトマンズをはじめ極限の環境でロケを敢行した。そのかいあって、世界最高峰の山頂を目指す過酷な登山の体験を、3D映像で見事に再現。一般人にはできない冒険を疑似体験させてくれる点で、女性宇宙飛行士の孤独なサバイバルを描く『ゼロ・グラビティ』(13)と並ぶ、屈指の体感型3D映画となった。雄大な景観とド迫力のサバイバルを堪能するためにも、可能であればIMAXスクリーンでの観賞がオススメだ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『PAN ネバーランド、夢のはじまり』作品情報
<http://eiga.com/movie/81622/>
『エベレスト 3D』作品情報
<http://eiga.com/movie/81189/>
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