夫をホテルに監禁、手足を縛ってレイプ!? 韓国初、妻に「夫婦強姦罪」が適用される
#韓国 #東アジアニュース #河鐘基
男性中心社会として有名な韓国で、妻が夫をレイプするという前代未聞の事件が起きた。
このたび、韓国で初めて「夫婦強姦罪」の罪に問われている女性Aは昨年5月、夫をホテルに監禁。手と足を縛ってレイプしたとして、裁判にかけられている。現在、有罪判決を受ける可能性が非常に高い状況だ。
同事件に至る経緯は常識では考えにくく、つい耳を疑いたくなる。
結婚後10年以上にわたりイギリスで暮らしていた2人は、事件前の段階で離婚の危機を迎えていた。原因はAにあった。というのも、Aはイギリス留学中の韓国人学生相手に詐欺を働き、韓国とイギリス両国で刑事処罰を受けることに。その時発生した損害賠償責任が、夫と夫の実家に降りかかることになった。当然のごとく、夫婦仲は悪化。2人は離婚協議のため、韓国に帰国した。するとAは、離婚訴訟を前に自分に有利な状況を作ろうと、友人と共謀。夫をホテルに監禁し、服を脱がせ、手足を縛ったまま強制的に性行為に及んだのだそうだ。
2日間ほど裸で監禁されていた夫は、Aの監視が緩んだ隙にホテルを脱出。「妻にレイプされた」として、警察に駆け込んだ。当初、警察側はAの「同意のもとの行為だった」という供述を受け、無罪という見方をしていた。しかし、検察側は夫の「生命の危機を感じたため、仕方なく性行為に応じた」という証言を尊重。「性的自己決定権は、夫婦双方が尊重されなければならない」として事件化、裁判に至った。韓国最高裁判所では、2013年に初めて「夫婦強姦罪」での有罪判決が出されている。ただし、妻側に罪が適用されるのは初めてのケースとなる。
「夫婦間のレイプが刑事事件で認定されれば、民事事件にも大きな影響を及ぼすことになるでしょう。例えば、慰謝料請求などには好都合な材料となる。法律が悪用されないとも言い切れません」(韓国人弁護士)
なお韓国では、この事件発生からさかのぼること1カ月、4月にも似たような事件が起きている。家庭を持つ50代の男性と浮気していた40代女性が、男性に睡眠薬を飲ませ、寝ている間に性行為を行おうとしたとして起訴されたのだ。この事件は、男性が途中で起きたことで行為が未遂に終わったという点など、男性側の証言に信ぴょう性がないとされ、女性には無罪が言い渡されている。
女性に不利な国といわれながらも、性生活面では男性と女性のパワーバランスが徐々に変化しつつある韓国。韓ドラよりも不可思議でドロドロした事件が、今後も頻発しそうな気配だ。
(取材・文=河鐘基)
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