ヒトラーは予知能力者か、それとも共同幻想か? 『ヒトラー暗殺』ほかナチスものが集中公開!!
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ジョージ・クルーニー製作・脚本・監督・主演作『ミケランジェロ・プロジェクト』もノンフィクションものだ。こちらは第二次世界大戦末期のヨーロッパ戦線が舞台。連合軍はノルマンディー上陸に成功し、ドイツ軍はフランスからの撤退を迫られていた。激しい消耗戦が続く中、ナチスは侵攻した欧州各国から美術品の数々を略奪していた。芸術をこよなく愛するヒトラーは故郷リンツに自分の陵墓と世界最大級となる“総統美術館”を造営することを計画していたのだ。その総統美術館を飾る展示品として、ミケランジェロ、ダヴィンチ、レンブラント、ピカソ……と名だたる芸術品が集まりつつあった。世界的な文化財の危機に立ち上がったのは米国ハーバード大学付属美術館のストークス館長(ジョージ・クルーニー)。ルーズベルト大統領に「若い兵士を派遣して、美術品の保護を」と要請するが、大統領の回答は「兵士が不足しているから自分たちでやってくれ」という素っ気ないもの。かくして実戦経験のない7人のオッサンたちが集まり、美術品奪回のための独立部隊“モニュメンツメン”が結成される。
画家になる夢を果たせなかったことがトラウマとなり、世界中の美術品を手中に収めることを目論んだヒトラー。そんなヒトラーの野望にモニュメンツメンのオッサンたちは立ち向かう。だが、モニュメンツメンの敵はヒトラーだけではなかった。味方である連合軍側からも「文化財を守るのと兵士の命とどちらが大切だと思っているんだ?」と冷たい視線を浴びる。7人のオッサンは戦場で浮きまくっていた。戦争映画ながら淡々と史実に沿ったドラマが展開される本作だが、終盤でようやくモニュメンツメンはドイツのある岩塩坑に辿り着く。果たしてナチスは、この暗い坑道の中に何を隠したのか。後にメトロポリタン美術館の館長となる学芸員ジェームズ(マット・デイモン)が開ける宝石箱の中身は必見だ。ナチスが生み出したおぞましい芸術品がそこには収められていた。
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