パチンコ業者の介護ビジネスがヤバすぎる! 老人を無料体験で依存させ、貯金を搾り取る手口とは
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事実、北海道のパチンコ店では、従業員にヘルパー資格を取得させる計画がある。店のスタッフは「お年寄りは他店に移ったりしない常連客になることが大半で、時間があるから遊ぶ時間も長い」と顧客ターゲットとしてお年寄りを露骨に狙うために、福祉施設も兼ねた遊技場に変化させようという目論見だ。
「介護職員の研修カリキュラムは130時間程度で費用も安いし、1~2カ月あればヘルパー職員を育てられるから効率の良いビジネスにできる。ただ、介護員の時給はだいたい1,800円ぐらいなので、それより高い時給で介護資格を持つ方を採用する方が早いかもしれない」(同スタッフ)
こうした動きを受けて、群馬県のパチンコ台販売業者は、今年4月からデイサービス施設内に設置する専用の介護パチンコ機を開発、すでに一部の施設で試験的な導入を開始した。「介護台」とも呼ばれる施設用のパチンコ機は、大学教授や理学療法士ら専門研究家の「光と音を改良して、より前頭葉の刺激をさせ認知症の予防につながるものになっている」という根拠を示しているが、前出の反対運動組織メンバーは「その研究家にはパチンコ業者から多額の研究費が渡っている疑いがあって、鵜呑みにできない」という。
そもそもパチンコと合体させた施設に、正当な施設と同様の介護保険を適用させるのかという疑問もある。
「いかにも金儲けでこの業界に入らせると、必ず介護の質が落ちて大変なことになる」とメンバー。
2年前に建設をめぐって大きな反対運動が起こり、反対住民への嫌がらせ疑惑も伝えられた千葉県のマルハン習志野店では、店側の役員が建設時の説明会で「パチンコ店ができるとお年寄りの憩いの場となってみんなが喜ぶ」と胸を張った話があるが、パチンコ業者の狙いは「憩い」などではなく、お年寄りが持つ預貯金にあるのだろう。
大前提として、パチンコ店は実質、違法な賭博場にもかかわらず、政治家や警察との癒着で巧妙な抜け道をとって営業をしてきたグレーな業種。これが日本社会のデリケートな問題である介護にまで食指を伸ばしてきたことに、懸念は尽きない。
(文=片岡亮)
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