「福山ショックで株価急落」のニュースにダマされるな！　“事件”は先月上旬に起きていた――

　人気歌手の福山雅治が女優の吹石一恵と電撃結婚したことで、所属事務所「アミューズ」の株価が暴落したと話題になっている。

　結婚発表翌日の9月29日の株価は一時、前日比500円安の4,810円まで下落し、終値は前日比8.3％安の4,870円。これは2013年8月以来、最大の値下がり率だ。

　それを見て大半のメディアは「福山ショックで急落」とやったのだが、ちょっと待ってほしい。この日は中国経済の低迷などから、市場全体が全面安の展開。日経平均株価の終値は前日比714円27銭安の1万6,930円84銭で、約8カ月半ぶりに1万7,000円を割り込んだ。日経平均が約5％の下げ幅だけに、アミューズの8.3％の下落分のうち5％は市場全体の影響によるものと見ていい。

「そう考えると、福山ショックは約3％分。想定の範囲内でしょう」とは市場関係者。

　案の定、翌30日の同社の株価は前日比310円高の5,180円で取引終了。前出市場関係者は「そもそも同社の株価は、この1年で3,000円ほど値を上げている。福山ショックで下落したのを見て『お買い得』と考えた投資家が、買いに走ったのだろう」と語る。

　それより気になるのは、同社株主の次の証言だ。

「福山さんの結婚が発表される直前の9月上旬、それまで順調に上がっていた株価が一気に300円ほど安くなった時期があったんです。誰かが大量に売却したのでしょうけど、当時は『なんで？』といった感じ。その後、株価は再び持ち直しましたが、その矢先に福山さんの結婚が発表された。あくまで臆測ですが、あの不可解な下落は、関係者が事前に福山さんの結婚情報を知って、高値で売り抜けようと考えたのかもしれません」

　これが事実なら、インサイダー取引に当たる可能性もあるが……。真相はやぶの中だ。