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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 瓜田が怪気炎も、路上で急襲され…

酒鬼薔薇『絶歌』を絶対に許さない“元アウトローのカリスマ”瓜田純士、新刊発売で怪気炎も路上で急襲される

――問題はクリアになったのでしょうか?

瓜田 双方、条件面の折り合いがついて、あとは印鑑を押すだけです。

――竹書房との縁は、いつどこで?

瓜田 ちょうど太田出版との関係がこじれて「やってらんねぇ」とイラついていた頃、たまたま竹書房の上層部の方々と酒席を共にする機会がありまして、そこで僕の心情を吐き出したところ、「瓜田純士をアウトローとしてではなく、未来ある作家としてサポートしていきたい」というありがたいお誘いをいただきました。僕を拾い上げてくれた竹書房の宇佐美さんは、かつて「実話ドキュメント」「実話時報」「近代麻雀」などの編集長を歴任されたほか、“雀鬼”こと桜井章一さんの担当編集者もやられていた方で、金よりも義理と人情を重んじるタイプ。出会いで人生は変わるといいますが、35歳にして、こういう心ある方と巡り会えたご縁に感謝しています。

urita01001_03.jpg宇佐美氏(左)とは週に三度は会食し、互いの本音をぶつけ合う。

――竹書房のサポート体制とは?

瓜田 「面倒なことはすべて編集部に任せろ。余計なことは考えるな。小説を書きたいなら、好きなように書けばいい」と言ってくださり、主に心理的なサポートをしてくださる。おかげで僕も、書くことに集中できる。このまま作家としてなんらかの賞を取るまでは、不良っぽい話はないでしょうね。もう以前とは住む世界が違う。あづま(編注:新宿三丁目の洋食店)でビフテキを食う人は、牛丼屋の話をしないでしょ。

――10月末に発売される新著『國殺』の内容を教えてください。

瓜田 新生・瓜田純士が、アイスピックをペンに持ち替えて、世間にケンカを売っています。酒鬼薔薇聖斗、イスラム国、ネット社会の悪、イジメ、振り込め詐欺、危険ドラッグなど、現代のさまざまな社会問題を“瓜田節”で斬っています。タブーな領域に思い切り踏み込んだ部分も多く、場合によっては問題になって出版停止になることも考えられる。でも、ただ暴露したり毒づいたりすることが目的ではなく、この生きづらい世の中を生き抜くための瓜田流のヒントを、ユーモアも交えつつ随所に盛り込みました。

――もうすべてを書き終えたんですか?

瓜田 何事もスピード感が命です。版元からは「8月いっぱいでいい」と言われていましたが、7月にはすべてを書き終えました。執筆途中、酒鬼薔薇聖斗に告ぐ、イスラム国に告ぐ……っていう感じでコンテンツが増えていく中、「瓜田純士に告ぐ、っていうページも必要じゃない?」と宇佐美さんから言われたこともあった。冗談めかした口調だったけど、これはきっと重要課題に違いない、この課題を乗り越えた先にきっと何かがある……と確信した僕は、その翌日には自分自身に向けた原稿を書き上げていました。自分という存在に一気に集中して向き合ったから、そのあと精根尽き果ててブッ倒れましたけどね。

――スピード感を重視する理由は?

瓜田 スピードってのは、気迫になる。気迫は人の心を動かすんです。何事も途切れ途切れにやっちゃうと、ウソになる。でもスピードは本音が出るんです。僕は昔から、今やれることはつらくても今やって、後で倒れりゃいいじゃん、っていう考えなんです。

――素晴らしい考えですね。

瓜田 実は今日も本当は、嫁に定められた「休肝日」だったんですけど、版権移籍の件がどうにかまとまるメドがついたので、こうして宇佐美さんと前祝いをすることになりまして。「今日は休肝日だから、明日にしましょう」と断ってもよかったんですけど、やはりスピード感が大事なので「明日倒れてもいいから、今日にしましょう」となって、ついでだから情報もオープンにしちゃおうってことで、こうして急きょ、取材も受けることにしたんです。

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