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日刊サイゾー トップ > カルチャー > 映画  > パチモノ映画!?『ターボキッド』

“うまいもん”的な愛されるパチモノ映画を発見!? 80年代へのオマージュに溢れた『ターボキッド』

turbokid02終末世界を生きる少年キッドと不思議少女アップル。米国映画『チェリー2000』(86)を思わせるラブロマンスものなのだ。

 一応、『ターボキッド』のストーリーを紹介しておくと、舞台は核戦争後の荒野。生き残った大人たちは貴重な資源である水を奪い合っている。両親を亡くしたコドクな少年キッド(マンロー・チェンバーズ)は両親の形見であるBMXに股がって廃品回収にいそしむ。キッドの心の支えは幼い頃に愛読したコミックヒーロー“ターボライダー”だけだった。そんなある日、キッドは不思議少女アップル(ロランス・ルブーフ)と出会う。トンチンカンな会話しかできないアップルだったが、キッドはコドクから解放されたことが何よりもうれしい。BMXに2人乗りして廃品回収に向かうようになる。だが、悪の首領ゼウス(マイケル・アイアンサイド)の手下によって、アップルは拉致されてしまう。キッドは憧れの“ターボライダー”スーツに着替え、ゼウスのアジトにある地下格闘場へと乗り込む──。

 内容はいかにもB級アクションものだが、敵役ゼウスを演じるマイケル・アイアンサイドは、人気SF映画『スキャナーズ』(81)の白目剥いたお兄ちゃん、『スターシップ・トゥルーパーズ』(97)の鬼教官などで知られるカナダの名優。本作でも堂々たる外道ぶりを発揮している。また、ゼウスの腹心のドクロ仮面の腕に装着されたチェンソーはロケットランチャーにもなり、香港のカルト映画『片腕カンフー対空とぶギロチン』(75)ばりのアクションで盛り上げる。ヒロイン・アップルの不思議ちゃんぶりが最初はうざく感じられるが、彼女の秘密を知ってからは俄然応援したくなってしまう。あらら、まんまと作品世界に引き込まれてしまっているじゃないか。

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