“ヒスパニックびいき”ブッシュ大統領候補「アンカーベイビー」発言に、在米韓国人が激怒!
#韓国 #東アジアニュース #河鐘基
米・韓国人コミュニティーが、米・共和党のジェブ・ブッシュ大統領候補(前フロリダ州知事)に謝罪を要求した。
事の発端は24日。ブッシュ候補が、メキシコとの国境付近であるテキサス州を訪問した際に「アメリカで生まれる赤ん坊に米国籍を与える制度を、アジア人が組織的に悪用している」と言及した。いわゆる“アジア系移民アンカーベイビー発言”だ。
アンカーベイビーとは、米国籍を取得するために米国内で出産された非合法移民の赤ん坊を指す。アンカーはいかりを意味する言葉だが、まず赤ん坊に米国籍を取得させ(いかりを下ろす)、次いでその家族が米国籍を取得する(引き寄せる)行為を揶揄した造語である。これまでは主に、中南米の非合法移民を誹謗中傷する言葉として利用されてきた。このアンカーベイビー問題は、米国内で「親が税金を払わないのにもかかわらず、子どもは米国の市民権や社会保障を享受することができる」と非難の対象になっており、また社会問題化して久しい。とある調査機関の2010年の調査結果によると、米国で08年に非合法移民の親から生まれた子どもは約34万人で、全出生数の8%を占めるそうだ。
今回ブッシュ候補は、同問題について「ヒスパニック系移民より、アジア系移民のほうが、より関わりが深い。アジア系移民が組織的に米国に来て、出産をしている」と指摘したのだが、この発言がアジア系住民の反発を買った。
在米韓国人2世を中心に結成された米州韓人協議会は論評を発表し、「ブッシュ候補の発言は侮辱的で無礼」と、これを非難。一方、ワシントン韓人連合会も「アジア系移民に対してなされた“アンカーベイビー発言”は、事実と異なる侮辱的な発言。ブッシュ候補は発言を撤回し、アジア人コミュニティーに説明と謝罪をすべき」と声明を発表した。また、慰安婦像設置問題でよく知られるマイク・ホンダ議員をはじめとするアジア系議員や、全米アジア・太平洋系米国人協議会、アジア・太平洋系米国人権益擁護協会(中国系アメリカ人の団体)も、ブッシュ候補の発言に対して非難声明を出している。
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