中国政府の「安倍談話」批判はヤラセ!? 9.3抗日戦争勝利70周年を前に揺れる屋台骨
#中国 #東アジアニュース #孫向文 #チャイナめった斬り
カイロ宣言というのは、第二次世界大戦中の1943年、ルーズベルト米大統領、チャーチル英首相、蒋介石主席などによって宣言された連合国の基本方針です。そこに、毛沢東は参加していませんでした。ですが、このプロモーションビデオや、映画のポスターでは、なぜか毛沢東が参加している体裁になっていたのです。
蒋介石率いる国民党は、現台湾の政府。片や毛沢東というのはご存じ、中華人民共和国の建国の父ですので、製作者からしてみれば、たとえ歴史がどうであれ、そこに毛沢東が参加していなければならなかったのかもしれません。ですが、普段から日本に対して「歴史を直視しろ」と言っているくせに、自分たちがやっていることがこれでは、「トホホ……」としか言いようがありません。
現在、ネット上では「カイロ宣言には誰でも参加できる」というアプリも開発されました。例えば、自分の写真などを入れてみると、カイロ宣言のポスターの中に自分の姿をアップすることができるという、映画をちゃかしたアプリです。僕のお気に入りは、北朝鮮の金正恩がポスターになっている画像ですね(笑)。
中国政府は、自身の正当性を示すために映画を製作したのに、これがキッカケとなって政府に対する不信感がますます募りかねない悪循環となっています。そして天津爆発事故や株価の下落、人民元ショックなども合わせ、中国はまさに崩壊の危機になっているのです。抗日戦争70周年を期に、そんな国内の不協和音の対抗策として、中国政府がさらなる反日や安倍談話バッシングに走ることは容易に想像がつきます。日本は、警戒を強めなければならないでしょう。
●そん・こうぶん
中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)がある。
<https://twitter.com/sun_koubun>
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