みんなで飛べば怖くない!? 中国工場労働者が賃上げ求め「集団自殺」で脅迫?
2015/08/19 15:00
#中国 #東アジアニュース
工場の屋上に並んだ若い男女。集団飛び降り自殺をほのめかしたが……。よく見ると、笑顔で談笑する若者も。本気じゃなかった?
衝撃的なニュースが入ってきた。「騰訊新聞」(8月10日付)によると、浙江省嘉興市嘉善区にある経済開発地区内の某電子系会社の屋上に30人近い男女が集まり、何かを叫び始めた。彼らはこの会社で働く従業員だ。会社側との賃上げ交渉がうまく進まず、最終的に集団飛び降り自殺をほのめかし、賃上げ交渉を進めようとしていたというのだ。
地元警察と消防隊が出動する騒ぎに
現場には現地の公安や消防局、レスキュー隊なども駆けつけ、救助用マットを敷くなど、辺りは一時騒然としていたという。最終的に、会社の幹部や責任者が賃上げ交渉に応じること約束し、事態は収束した。
中国の経済成長を支えている工場労働者の労働環境は最悪だ。基本的に日本の非正規雇用と同様、期限付きの雇用契約となっているが、契約後に労働者にとって不利な内容に勝手に書き変えられてしまうことも少なくない。そもそも中国では労働組合が存在していても、機能している会社はごくわずか。さらに社会主義の名残から、社長でさえも組合員として入会できるのだ。これでは、組合が機能するはずもない。中国では雇用主に絶対的な権力があるため、賃上げ交渉を要求してくるような労働者がいれば切り捨ててしまえばよい、という考え方が一般的だ。
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