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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 賢い「ディープ・ウェブ」の歩き方
ITライター柳谷智宣の「賢いネットの歩き方」第77回

ありとあらゆるダークサイト情報が満載! 賢い「ディープ・ウェブ」の歩き方

 どうしても身バレしたくないなら、手間がかかる。秋葉原のジャンクショップで現金で買った中古PCにLinuxを入れてTorをインストール。ネットワークは、できればフリーWi-Fiを利用する。通常のウェブ閲覧からすべてTor経由で行い、Flashは絶対に有効にしないこと。PDFも開かない。クッキーもすべて絶対に保存しない。これで、通信速度は低速だが、ほぼ安全な環境でネットを利用できる。

 しかし、これで何をするのだろう? 麻薬の購入? 確かにお手軽だ。あらゆる麻薬が写真入りで選べ、比較的安価に購入できる。ビットコインが使えるので、犯罪組織に身バレすることはない。しかし、なんであれ違法な品物は税関でストップされ、警察が早朝に訪ねてくることになる。やはり、ポルノの求心力が強いのだろうか? 米WIREDの記事によると、ダーク・ウェブの8割の通信が児童ポルノサイトにつながっているという。しかし、7月15日から「児童ポルノ」の単純所持を罰する法律がスタートした。もし、ダーク・ウェブのアクセスリストが漏えいしたとき、もう健やかには眠れないだろう。今は大丈夫でも、将来いつリストが漏えいするかは誰にもわからない。

 結論として、Torを本当に必要としている上、専門知識を持っている人以外は、ディープ・ウェブに触れないほうがいい。隣の芝は青く見えるかもしれないが、少なくとも日本のユーザーにとってはリスクに見合うところではないといえる。
(文=柳谷智宣)

最終更新:2015/08/07 21:00
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