やかんにうどんを入れるのって、めんどくさがりなのか画期的なのか『博多ずぼらうどん』
#グルメ #珍級グルメハンター
休みの日、ひとりで家にいるとき、
「昼メシ、何にしよっかな~。インスタントラーメンでいっか」
って、丼も使わずに鍋からダイレクトで「ズズッ」といっちゃったこと、けっこうあるよね。そんなめんどくさがり屋(?)が考えたうどんを博多でみつけた。
「お待たせしましたー」
カウンター席に提供されたのは、ネギと鰹節の入った真っ黒くていかにも濃い目のつけ汁と、セットで頼んだかしわ飯とやかん。そう、どこにでもあるうどん屋の光景……ではない! なんでやかん!?
フタの付いてないやかんのその中をのぞくと、そこには釜揚げうどんが入っていたのだ。むさい独身男の日曜日の昼メシの光景に近いが、にしても、せめて鍋だろ!
しかしですよ、よーく考えてみれば、味噌煮込みうどんだって、煮込んだ鍋からダイレクトに食べるわけだし、そう考えると、この“やかんうどん”も、ありっちゃありかも。
これもめんどくさそうに、やかんのくちばしに突っ込んである箸を手に取り、やかんの中の茹で汁に浸っているうどんをつまみ上げると、麺はほんのり小麦色。胚芽のつぶつぶも練り込まれたオリジナルの麺を、真っ黒いつけ汁に浸け、おもむろに「ズズッ」とすすりあげる。と、
「ああ、子供のころって、こんな柔らかいうどんしかなかったよな~」
最近は歯ごたえある讃岐うどんが人気のせいか、やわらかい博多うどんの食感に懐かしささえ感じてしまう。それに、茹で汁をまとった釜揚げうどんには、濃いめのつけ汁がぴったりなのだ。
でもちょっと待てよ。つけ汁の、鼻から抜ける醤油の風味に混じって、舌に残るぬめり感と匂いに「?」感が。ひょっとして、関東のあの名産品? そう、まっ黒いつけ汁の底には納豆が! 九州でも納豆は普通に食べられているようだが、うどんのつけ汁に入れるとは意外や意外。
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