ネクストブレーク芸人・おかずクラブが語る、「ブスいじり」の終焉と新たなる女芸人の道
#お笑い #インタビュー #おかずクラブ
一度見たら忘れられないほどの強烈な個性を放つオカリナと、若手離れした驚異的な掌握力でトークをコントロールするゆいP。「おかずクラブ」は年末のネタ番組でブレークして以降、現在はトークやバラエティにひっぱりだこである。出世の階段を華麗に駆け上っているように見える2人だが、2度のメンバー脱退、下ネタ迷走期、公園野宿生活など、乗り越えた苦悩は数知れず。女芸人飽和状態の今、おかずクラブが見据える未来とは?
■ゆいPの憧れは、藤井隆
――年末の『ぐるぐるナインティナイン おもしろ荘』から、先日はあの『しゃべくり007』(ともに日本テレビ系)まで……。このブレークを、ご自身ではどのように分析していますか?
ゆいP たぶん『おもしろ荘』で優勝しなければ、今こうして取材していただくこともなかったと思います。1月の半ばくらいから、日テレ系の番組にオーディションなしで呼んでもらえるようになって。それから『ゴッドタン』(テレビ東京系)、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)と、他局にも……。そこで少なからず、私たちのことを覚えてもらえるようなことができたんじゃないかと思います。
オカリナ あまりにも早い展開に、自分自身がついていけてないのは否めませんが。
ゆいP よしもとは渡辺直美さん以降、(女芸人が)出てきてないっていうのもあったのかもしれません。ハリセンボンさんが9期生、渡辺直美さんが12期生で、私たちは15期生なんですけど、その間にいないんですよ。
オカリナ ちょうど、閑散期……っていう言い方はおかしいですけど、そんなにポンポン出てる時じゃなかったから。
ゆいP 大島さん(森三中)が産休に入っていたっていうのも、大きいと思う。
オカリナ 先日『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の温泉同好会に出させていただいたんですけど、森三中さんがフルメンバーそろっていたら、たぶん入れてもらえない枠だったんじゃないかなって。
ゆいP スタジオ収録の時に、森三中の黒沢さんが「自分たちが昔やってきたことを、こんなふうに楽しくやってくれてるのがうれしい」って言ってくださって、本当にうれしかったですね。
――『おもしろ荘』の優勝もあり、タイミングもあり、流れがキテると。
ゆいP これが1年目2年目で優勝していたら、もちろんネタが未熟だし、ありえないんですけど、今みたいな形にはならなかったんじゃないかなぁ。6年という芸歴が一応あって、全然順風満帆じゃなかったので。
――お2人が芸人になろうと思ったきっかけは、なんだったんですか?
ゆいP 今日、実はそのきっかけとなった人と初めてお仕事でご一緒したんですよ! 藤井隆さん! もう、キャラから何まで大好きで、憧れてるんです。
――あぁ、なんかわかるかも……。藤井さんとゆいPさんは、つながる感じはある……。
ゆいP 今日、そのつながった感じで小芝居ができたんです。NSCの願書にも「藤井隆さんに憧れてます」って書いてましたし、夢のようでした。私、芸人になろうと思ったの、大学4年の就職活動中なんですよ。2~3社受けた時に、ハッとなった。全然そんなことないのに「私はリーダーやってました~」みたいなウソがまかり通る世界じゃないですか。要領のいいヤツらが勝つ世界なんだって。だったら私はウソをつかず、自分の好きなことをやろうと。人を笑わせることは好きだったので。
――オカリナさんは、元ナースとお伺いしましたが。
オカリナ 私は宮崎から上京して看護学校に通っている時に、初めて『M-1』を見たんです。そこに出てたハリガネロックさんが本当に面白くて、「芸人になりたい」とひらめきました。人を笑わせることはできないけど、笑ってもらうことだったらできるかもしれないと思って。でも、その時には看護学校に通っていたし、卒業後は3年働くというレールがあったわけですよ。そこから外れるといろいろな人に迷惑かかるかなと思って、とりあえず看護師になりました。芸人を目指していることは、家族にも言えなかったですね。
ゆいP 無事NSCを卒業した後だよね、宮崎まで親に会いに行って「芸人になります」って宣言したの。お母さんビックリしてた(笑)。お母さんアレなんですよ、どうも山田花子さんとオカリナのイメージがかぶるみたいで……。
オカリナ 新喜劇で山田花子さんがどつかれてるのを見るだけで、涙ぐんじゃうような人なんですよ。そんな人に、「芸人になります」とか言えないじゃないですか。
――優しいお母様ですね……。
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