こんなの夜神月じゃない!? 窪田正孝がつくる『デスノート』の新世界
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天才同士の頭脳戦から、平凡な学生が「デスノート」を手にしたことにより権力に挑んでいくという設定に改変されたのは、ゴールデンタイムに放送されるテレビドラマとしては、仕方のないことだろう。最初からほとんど葛藤や罪の意識なしに、人を殺していく主人公は共感しにくい。なにより、アニメ版や実写映画版ですでにそれは描かれている。ならば、新しい、テレビドラマならではの『デスノート』をつくろう、ということだろう。
そんな新しい夜神月を演じるのに、窪田ほど打ってつけの俳優はいない。窪田は、深夜ドラマ『チェケラッチョ!! in TOKYO』(フジテレビ系)でいきなり主演として俳優デビュー。大きな注目を浴びたのは、その2年後の2008年に始まった『ケータイ捜査官7』(テレビ東京系)だろう。テレビ東京の大型特撮ドラマとして大々的に始まったこの作品で、窪田は主人公の少年・網島ケイタを好演する。「平凡」な少年がたくましく成長していく姿を非凡に演じ、総監督を務めたあの三池崇史からは「10年後に君を選んだ理由がわかる」と絶賛された。
その後も着実にキャリアを積み、大河ドラマ『平清盛』(NHK総合)の平重盛役や、朝ドラ『花子とアン』の朝市役などで鮮烈な印象を与え、ブレーク。最高の助演俳優としての地位を確立した。さらに『Nのために』や『アルジャーノンに花束を』(ともにTBS系)でも重要な役どころを演じ、主人公を食うような存在感を見せつけていた。
そして満を持して、『デスノート』の主人公を演じるのだ。三池の言う「10年後」を待たずして、大役をつかんだのだ。
正直言って、窪田なら、原作に近い「天才」夜神月も、完璧に演じてくれただろう。それどころか、ライバル「L」も窪田が演じれば、映画版で松山ケンイチが完璧に演じた「L」に勝るとも劣らないものになっていたのではないか。そんな想像を喚起してしまうほど、彼はどんな役も演じられる振り幅の広い俳優だ。
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