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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 窪田正孝版『デスノ』の見どころ
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第97回

こんなの夜神月じゃない!? 窪田正孝がつくる『デスノート』の新世界

deathnote0706.jpg『デスノート』日本テレビ

 こんなの夜神月じゃない!

 7月5日から始まったドラマ『デスノート』(日本テレビ系)を見て、多くの原作ファンがそう思ったのではないだろうか? 原作の夜神月は、いわゆる“天才”。ズバ抜けた頭脳を持ち、容姿端麗でスポーツも万能。スペック的にいえば完璧な存在だった。それゆえ、歪んだ正義感と選民意識を持った、極端な負けず嫌いで、冷酷非道な性格として描かれていた。そんな少年漫画らしからぬ非・共感系の主人公である月と、名探偵Lという天才同士の高度な頭脳戦が、原作『デスノート』最大の魅力だった。その後制作されたアニメ版や実写映画版も、当然、この設定を踏襲したものだった。

 だが、今回のドラマ版では、月は「平凡」な大学生の設定に変更されたのだ。しかも、オープニングでは、アイドルに対してペンライトを振っている。「平凡」よりも「オタク」寄りな青年なのだ。また、いよいよ拾った「デスノート」に英語で書かれているノートのルールも、辞書を引きながら読む。頭脳明晰とはほど遠い存在。いわゆる、「どこにでもいる」大学生として描かれているのだ。原作ファンから悲鳴が上がるのも無理からぬことだ。

 しかし、ここで視聴をやめてしまうのはもったいない。なぜなら、その新しい月を演じているが窪田正孝だからだ。

 念のため、いま一度『デスノート』のストーリーを確認しておこう。ある時、月は奇妙なノートを拾う。それこそが死神リュークが落とした「デスノート」だ。そのノートに相手の顔を思い浮かべながら名前を書くと、相手が死亡するという。最初は、そんなわけがないと思いながら名前を書いてみると、実際にその相手が死んだ。そして、目の前には死神リュークが現れる。そこから月は、犯罪者がいない理想の世界をつくるため、犯罪者を次々と「デスノート」で殺していくのだ。やがて月は世間から“新世界の神”「キラ」として英雄視されていくことになる。そんな月の殺人の証拠を暴き逮捕しようとするのが、天才名探偵「L」と、月の父親で刑事の夜神総一郎である。

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