指原莉乃が継承する太田プロイズムとは? TBS『HKT48のおでかけ!』(6月18日放送)ほかを徹底検証!
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(2)「アクシデント」に見舞われる
指原莉乃は「ペットボトルをストローで飲んでいる」と話すのだが、これに対して専門家から「ストローは絶対にやめたほうがいい」と忠告される。これは、ストローで飲むと口の中の菌がペットボトルの中に戻ってしまうからなのだが、指原にとっては予期せぬ「アクシデント」だといえるだろう。ここでの指原が慌てるコミカルな反応も、視聴者にとっては笑いになる。
(3)「強いもの」に対してかみつく
専門家からストローを否定された指原莉乃は、最終的にこうほえる。「えっ!? だってこの番組が(ペットボトルに)ストロー入れてるんです!」と。指原莉乃にとって番組、及び番組スタッフとは「強いもの」にほかならない。最終的に、悪いのは「強いもの」であるというアピールとともに、(1)から(3)に至るメカニズムは成立している。
指原莉乃がメンバーに言うように「不幸感」や「心配される要素」は、少なくともAKB選抜総選挙で多くの票を獲得するためには、必要なことだといえるだろう。だが、それだけがあれば良いというものではない。ダチョウ倶楽部から学んだ太田プロイズムと、そして本人の知恵によって、指原莉乃は「不幸感」や「心配される要素」を一つの武器にまで磨き上げている。ダチョウ倶楽部から指原莉乃へと継承される、太田プロイズム。それはなかなかに、深いものなのであった。
【検証結果】
なお、前述した『僕らが考える夜』(6月11日放送)で、指原莉乃は、ダチョウ倶楽部の上島竜兵と共演している。AKB総選挙1位と太田プロ総選挙1位の夢の共演である。そこで上島竜兵は、何を語ったか? 何も、語らなかった。驚くべきことに、30分の番組の中で、ほぼ一言もしゃべっていない。頭の太田プロ総選挙の話題の際に何度か返事をするだけで、以降は一言も言葉を発しないのであった。「心配される要素」をこれほどまでに強く保ち続けるタレントは、ほかにいないだろう。見事というほかない。指原莉乃は、果たしてこの上島竜兵に追いつくことができるだろうか? おそらく、まだまだ時間はかかるだろうが、注目して見守りたいところだ。
(文=相沢直)
●あいざわ・すなお
1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。
Twitterアカウントは @aizawaaa
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