「ブサイクなお前は、平気で道路を横切るね」斬新な標語効果で、“中国式交通ルール”に異変!?
#中国 #東アジアニュース
斬新かつ失礼な交通標語が、中国のネット上で話題になっている。「騰迅網」などが伝えた。
中国の交通ルールでも、赤信号は止まれ。横断歩道を渡ることができるのは、信号が青の時だけ。横断歩道がないところで、道路を横切ってはいけない。
しかしながら、中国人の生活上の交通ルールではそうではない。左右を見て、自分の判断で渡れると思えば渡る。その際に重要なのは、焦ってヘタに走ったりしないこと。のんびりぷらぷらと「歩いてるよ~」という調子で道路を横切っていると、ドライバーのほうも同じ思考の人間なので「あ、前に人歩いてるわ」と認識して、それ相応のスピードで車を走らせる。そのため、ヘタに走ったりすると、想定されている速さと異なるのでむしろ危険なのだ。それが暗黙の中国式交通ルールだった。
ただ最近は、以前に比べても交通事故が多発しており、また社会規則を遵守することが重要だという雰囲気があり、交通ルールに対する認識も高まってきているのは確かだ。とはいえ「左右を見て車が来ていないのに、自分だけ横断歩道のところまで行って青信号になるのを待つのは損をしている気がする」と思うのか、青信号を待つ人が以前よりも増えてきてはいるものの、道路を横切る人が激減したかといえば、もちろんそうではない。
福建省のアモイ大学広告学部の研究生たちが、数カ月の間に同じ道路で4つの異なる表現の標語を表示し、その効果を測定した。一般的な「歩道橋を渡ってください」、事実を伝える「歩道橋を渡っても9.4秒しかかかりません」、斬新かつ失礼な「ブサイクなお前は、平気で道路を横切るね」、そして何も掲げない場合。
標語がない時に道路を横切る確率を70.02%とした時に(つまり7割が横切るということ!)、「歩道橋を渡ってください」では横切る確率が69.78%、標語がない時とほぼ同じ結果だった。「歩道橋を渡っても9.4秒しかかかりません」は60.96%、「ブサイクなお前は、平気で道路を横切るね」は40.12%と、失礼な標語では横切る人が約30%減少し、効果は歴然だった。
ネットでは「普通の標語は目に入らない。斬新で面白いから注意するということだよね」「効果は確かにあるかもしれないけど、標語が失礼なのはいかがなものか」という声が多いが、古典的な標語では効果が見られないならば、失礼な標語こそ適切ということなのではないだろうか……。
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