「こんなモノいらない!?」“予算2,500億円”新国立競技場キテレツデザインの迷走っぷり
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
少し前に「デブは出世できない」という風潮があった。自分の体重さえも管理できないヤツに仕事ができるわけはない、というような理由からだったと思うが、今は多少太っているほうが長生きするといわれるそうである。
古くはサルノコシカケ、紅茶キノコなどがはやったが、あっという間に消えた。今週も文春が、健康雑誌で特集を組んでいる「酢タマネギ健康法」ブームへクレームをつけている。
これを提唱しているのは、埼玉県にある南越谷健身会クリニックの周東寛院長という人物。酢タマネギがいいのは、それに含まれている硫化アリルとケルセチン、それに酢に含まれる酢酸が、血圧から血糖値改善、ダイエットから白内障、認知症にまで効果があるというのである。
それに対して専門の医者たちは、ケルセチンには糖や脂質を減らす効果はあるが、タマネギに含まれているのはごくごく微量で、ケルセチンが身体にいいからといって、タマネギを摂るといいに違いないと言うのはエビデンス(科学的根拠)がないと批判している。それに対して周氏が反論しているが、文春の求めに応じて出してきたデータはたった1例だけだった。
私もタマネギは好きだし、スライスしてオカカをかけたり、ぶつ切りにしてカラシ代わりに納豆に入れて毎日のように食べている。身体にいい野菜だとは思うが、タマネギ健康法の雑誌や本まで買って読もうとは思わないし、「酢タマネギで病気が治る」とタイトルを打つ出版社の良心を疑う。
国会でつまらぬヤジを飛ばして謝罪するなど、居丈高な態度が目につく安倍首相だが、彼がなんとしてでも成立させるとしている安保法制の核になる「集団的自衛権の行使」が、ここへ来て保守派の憲法学者からも「違憲」だとされ、新潮によれば「棺桶に片足を入れた」状態になってしまったようだ。
憲法審査会に呼ばれた3人のうち、自民党推薦の長谷部恭男早稲田大学大学院教授までが「集団的自衛権の行使は違憲」と発言したのに、よせばいいのに菅官房長官が会見で、「違憲じゃないという著名な憲法学者もいっぱいいる」と発言してしまった。
翌日、朝日新聞の記者が「憲法学者とは具体的に誰のことか」と質問されて、菅は「有識者(安保法制懇)にも憲法学者がいた」と答えたが、記者から「安保法制懇に憲法学者は1人。いっぱいではないのでは?」とたたみかけられ、しどろもどろになってしまったと新潮が報じている。
『報道ステーション』(テレビ朝日系)では憲法判例百選の執筆者198人にアンケート調査を行い、151人から返信をしてもらった。
6月15日にその結果を発表したが、集団的自衛権行使は違憲だと答えたのが132人、違憲の疑いがあるは12人、違憲ではないと答えた憲法学者はわずかに4人だった。本来ならこうしたものはNHKがやるべきものだが、安倍首相の傀儡会長の下ではできないのだろう。
小林節慶應義塾大学名誉教授は日本記者クラブで会見し、こう発言している。
「(集団的自衛権が)違憲というのはもちろんですが、恐ろしいのは、憲法違反がまかり通ると、要するに憲法に従って政治を行うというルールが無くなって、北朝鮮みたいな国になってしまう。金家と安倍家がいっしょになっちゃうんです。これは絶対に阻止しなければならない」
週刊朝日の連載で田原総一朗氏は、安倍首相の安保政策は2012年に日本に影響力を持つアーミテージとジョセフ・ナイが発表した「第3次レポート」の丸写しだったと書いている。
違憲だと自分でもわかっているのに、関係のない「砂川判決」まで持ち出して強行採決しようとしている安倍首相は、アメリカの何かに怯えているのだ。
なんとしてでも8月頭までには成立させたい安倍首相だが、専門家からはダメを出され、支持率もだんだん下落しているなかで強行採決などしたら、それこそ日米安保条約で辞任した岸信介の二の舞いになる。
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