今度は103歳の“仙人”が登場! 中国物乞い業界にも高齢化の波!?
2015/06/17 14:00
#中国 #東アジアニュース #物乞い
これが103歳の“物乞い”、耿生茂さん。まさに仙人といった風情だ
中国といえば職業として物乞いを行う人も多く、“プロ”になると1カ月で1万元(約20万円)以上稼ぐツワモノも少なくない。本サイトでも、犬に銅鑼を鳴らさせて稼ぐ老夫婦の物乞い(記事参照)や、仕事終わりに着替えてレストランで飲酒するプロ物乞いの実態(記事参照)などを報じたが、また新たなニュースが飛び込んできた。
「中原網訊」(6月9日付)よると、河南省鄭州市内の街で103歳の老人が物乞いをしていることがわかったという。本来なら余生を楽しんでいるような年齢の老人に、何があったのだろうか?
この男性が見つかったのは、9日のこと。鄭州市金水区の住人が、仙人のような風貌の老人が通行人に無心をしているのを見かけた。住人がこの老人から身分証を見せてもらうと、そこには「1912年12月30日生まれ」と書かれていたという。この情報は、インターネットで中国全土に一気に広がった。
耿さんが持っていた身分証。確かに、1912年生まれと書いてある
1912年といえば、孫文による中華民国設立や、タイタニック号沈没事件などの歴史的事件があった年だ。まさに、この老人は“生きる歴史書”ともいえるかもしれない。ネットでの反響も大きかったことから動き出した地元政府は、オフィシャルのSNS上で、この老人を保護したことを発表。この老人には5人の息子がおり、息子たちは経済的にあまり恵まれた暮らしをしていないため、生活費の足しにしてもらおうと、自ら街に出て通行人に物乞いをしていたという。この老人を引き取りに来た子どもの1人は、地元メディアの取材にこう語っている。
「全部、私たちがいけないんです。私は病気持ちで働くことができず、そんな私のために父は物乞い行為をしていたんです。もう二度と、こんなことはさせません」
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