トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > その他  > ライブシーンは1年でこれほど動いた KEYTALK、[Alexandros]、BLUE ENCOUNTらの大躍進

ライブシーンは1年でこれほど動いた KEYTALK、[Alexandros]、BLUE ENCOUNTらの大躍進

 まずはKEYTALKの大躍進。ダンサブルなサウンドとテクニカルなプレイが魅力的な彼らはインディーズ時代から取材してきたけれど、こんなにフェスの申し子のようになり、今秋の日本武道館公演まで決定しているとは! 音楽バカでピュアなキャラクターであるが故に(もちろん褒め言葉)、ここまでのし上がるとは思っていなかったけれど、時代と見事にシンクロした結果だと思う。また、いよいよ“スター”と呼びたくなるような存在になってきたのが、[Alexandros]。ちょうど[Champagne]から改名する頃に産休に入った身としては、メジャーデビューが似合う華やかさをまとっている今の彼らは、本当に別バンドのように見えてならない。いや、元々実力派ではあったけれど、ビジュアルもサウンドも、改名後にぐっと色気が増した気がするのだ。お茶の間まで、世界じゅうまで、オーバーグラウンドにロックを届ける際には、色気は必須。これからが楽しみでしかない。そして、最初の「これは何と喩えていいのやら!?」という印象のままで、ズンズン名と音を広めてしまっているのがBLUE ENCOUNT。ラップに速弾き、ストリングスから真っ直ぐな歌詞まで、全てをブチ込んでスマートにまとめてしまっている、まさに現代版ミクスチャーバンド。“●●系”とかどうでもよくなった時代の象徴的存在だろう。あと、何よりもライブが重要な今の時代において、いちバンドなのにいろいろな角度で楽しめるところも魅力なのかもしれない。さらに、違った方向性で、現代版ミクスチャーバンドと言えるのが、WANIMA。産休中に取材した数少ないバンドなのだが、レゲエやメロディック・パンクというジャンルだけではなく、エロに郷愁に熱いメッセージまで、感情もミクスチャーして放出しているところが彼らの特徴だ。そこが格別に人間臭くて気持ちいい。最後に、最も驚いたのが04 Limited Sazabys。昨年のPIZZA OF DEATH主催イベント『SATANIC CARNIVAL 14’』に出演してから、どんどん評判が評判を呼ぶようになっていったと思うのだが、ちょうどその時期から産休に入っていたため、かなり彼らからは浦島太郎感を食らわせられた。クセのあるボーカル、ポップなメロディ、心弾む疾走感、メロディック・パンク育ちのヤンチャな空気感……惹かれる要素が満載。しかも、瞬く間にメジャーデビューを果たすとは、追いかけないと置いていかれそうになるくらい、意志を持ったバンドなのだと思う。ぜひ、何処かで出会いたい。

 今度いつライブハウスに行けるかはまったくわからない。でも、今まで磨き上げてきたアンテナは、1年くらいで錆びちゃいないはず。私のような母ちゃんに限らず、なかなかライブハウスに行けない人たちも多いはずだから、そんな状況でも音楽は楽しめるのよ、新しいバンドを知れるのよ、そしてライブハウスに行っている感覚に近付けるのよ、というような連載にしていけたらと思っています。これから、どうぞよろしく。

■高橋美穂
仙台市出身のライター。㈱ロッキング・オンにて、ロッキング・オン・ジャパンやロック・イン・ジャパン・フェスティバルに携わった後、独立。音楽誌、音楽サイトを中心に、ライヴハウス育ちのアンテナを生かしてバンドを追い掛け続けている。一児の母。

最終更新:2015/06/15 09:00
12
ページ上部へ戻る

配給映画