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日刊サイゾー トップ > 海外  > 巧妙化する中国人偽装結婚の手口

カナダで逮捕された中国人“偽装結婚”仲介人 当局もだまされた、巧妙な手口とは?

31dd1db84549daRPNsAW.jpgトロントの裁判所に出廷した仲介人の女

 昨年上半期、在留資格や国籍の取得を目的とした偽装結婚の日本における摘発件数は60件で、165人が検挙されている。国籍別では中国人が44人と、ダントツの1位だ。 

 一方、中国人が関与する偽装結婚に、いま最も手を焼いているのがカナダだ。中国人に人気が高い移住先の一つとなっているカナダでは、ここ数年、年間3,000件以上の偽装結婚が行われており、その多くが“妻が中国人”というケースだという。


 そんな中、トロントで偽装結婚を斡旋していた40代の中国人の女が逮捕された。5月31日付の「人民網」によると、彼女は過去7年間で、女子留学生を中心に約130名もの中国人女性の偽装結婚を仲介しており、報酬として一人当たり3万5,000元(約70万円)を受け取っていた。 

 これほど大々的に偽装結婚ビジネスに手を染めながら、これまでこの女が逮捕されなかった理由は、その巧妙な偽装工作にある。

 女は偽装結婚を希望する中国人女性から手数料を受け取ると、偽装結婚相手の現地カナダ人男性と旅行に出かけさせ、大量のツーショット写真を撮影。さらに、大がかりな結婚式を行い、エキストラを雇って友人や親戚に扮して参列させるなどして、当局の目を欺いていた。

 その後の裁判では、女に脳腫瘍があることや3人の子どもがいることなどが考慮され、自宅軟禁729日という温情判決が言い渡された。

 これに対し中国版Twitter「微博」では、刑が軽すぎるとの声が高まっている。中には「カナダは、病気だったらなんやっても許されるのか! 俺もやろう」「カナダ人になれるなら、5万元(約100万円)くらい安いものだ」といった書き込みも。

 同国では、1980年代頃から福建省出身者による偽装結婚や不法滞在などの犯罪が増加し始め、移民局は近年、中国人の入国審査を厳しくしているというが、偽装結婚を試みる中国人は。今後も後を絶たなそうだ……。
(文=青山大樹) 

最終更新:2015/06/11 18:11
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