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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > 枕営業はホステスの正当な業務?

銀座ホステス裁判「枕営業は正当な業務」判決に、原告妻もあきれ顔?

 夜ごと銀座に繰り出していたときにこの判決を知っていたら、ホステスに「料金にはセックス代が含まれているのだから、これからオレとホテルへ行かないと過剰請求で訴えるぞ」と言えたのに……。

 妻の代理人の青島克行弁護士によると、始関裁判官は法廷で、「何を根拠に請求するのか。これはソープランドと同じで、慰謝料請求なんかできないだろう」と言い放ったというのだ。

 同弁護士によると、最高裁の判例では、どんな事情があれ、既婚者とわかっていて関係を持てば、相手の家庭を壊したという理由で慰謝料が認められているという。

 もし、この妻が夫を訴えたらどうなったのだろうか。始関裁判官は、枕営業に応じただけだから不貞ではないといって棄却するのだろうか? 原告側はあきれ果てたのか控訴しなかったそうだが、高裁ではどんな判決が出るのか聞いてみたかった。

 このような裁判官なら、妻の浮気に対して慰謝料を要求する夫に対して、「妻というのはカネで買われた売春婦だから、他の男と愛情を持たない性交渉を持ったとしても、それだけで夫婦の平和を乱したとは言い難い」などという判決を下すかもしれない。

 ニューズウィーク日本版が「FIFA対USAのキックオフ」と題してFIFAの大騒動を報じているが、日本の週刊誌はあまり関心はないようだ(ポストが、FIFAの問題を対岸の火事のようにタカをくくっている日本サッカー協会への批判をグラビアでやっているが)。だが、こんなにスケールが大きくて面白い「贈収賄事件」はないと思うのだが。

「長らく疑惑の目が向けられてきたFIFA (国際サッカー連盟)の『反則行為』に天罰が下るかもしれない。米司法省が先週、スイス当局(FIFAの本部はジュネーブにある)と連携して、FIFA関係者14人を大掛かりな不正利得やマネーロンダリング(資金洗浄)などで告発したのだ。『これは詐欺のワールドカップだ』と、米国税庁のリチャード・ウェブ捜査官は発言。現時点で1億5100万ドルの不正資金を突き止めたことに触れ、『今日、FI FAにレッドカードを突き付ける』と宣言した」(ニューズウィーク)

 これまでもFIFAの腐敗は言われ続けてきた。中でも、10年に18年と22年の開催国を同時に決定したことに、世界の心あるサッカーファンから「疑惑」の目が向けられた。

 18年はロシア、22年はワールドカップに一度も出場しことのないカタール。カタールは夏の平均気温が50度にもなる。

 これまでFIFAも内部調査に着手したことはあるが、「倫理違反は確かに存在したが、投票プロセスに影響はなかった」という不可思議な発表をしただけだった。

この数十年、FIFAには腐敗の疑惑がつきものだったが、FIFAはのらりくらりとスキャンダルをかわし、生きながらえてきた。

 今回不思議なのは、起訴された幹部の多くは外国籍で、アメリカに住んだことはない。それなのになぜ彼らをアメリカ(具体的にはニューヨーク東部地区)で立件できたのか? アメリカの裁判所には、彼らを裁く管轄権がないのではないのか?

「ここが今回の司法省の戦略の鮮やかなところだ。問題となった不正な資金の大部分は、銀行間の電信送金によって支払われていた。そしてこれらの銀行のサーバーがニューヨークにあった。つまり汚職幹部への送金が、ニューヨーク東部地区にあるサーバーを経由していたことを理由に、アメリカの司法当局はその取引に対して管轄権があると考えたのだ」(同)
 また起訴状によると、彼らはしばしばニューヨークで贈収賄計画を協議する会合を開いていたという。つまり共謀行為はアメリカで進められていたのだ。

 ニューズウィークは、この事件をアメリカが本腰を入れてやろうとした背景には、94年のW杯開催当時はサッカー後進国だったアメリカのサッカーが、サッカー大国へと変貌したことがあると指摘している。

W杯の有力スポンサー5社のうち、コカ・コーラ、米ビザはアメリカ企業であり、07年から10年に当時のパートナー企業(日本のソニーも入っていた)6社からFIFAが受け取ったスポンサー料は106億ドルにもなると、ニューズウィークは報じている。

 長年FIFAを牛耳ってきたブラッター会長(79)が6月2日、突然辞意を表明したのは、自身へ捜査の手が伸びるのを恐れたためではないかといわれている。

 FIFAの次は、IOC(国際オリンピック委員会)かもしれない。スポーツの祭典でカネを儲けている輩は、日本にもいるのではないか。これからの捜査の進展に、大注目である。

最終更新:2015/06/09 11:22
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