「おじさんを作るおじさん」を作る2人の素顔“狂おしきKOCファイナリスト”巨匠に迫る!
#お笑い #インタビュー
――例えば、おじさんのネタでは、実際に見たおじさんのイメージなどが反映されていたりするんでしょうか。
岡野 そうですね。例えば、「おじさんを作るおじさん」のネタで言うと、競馬場とかパチンコ屋には本当にとんでもない人しかいないんです。それをずっと見ていて、さては、これはたぶん、人間じゃねえな、って(笑)。そういうことですよね。そこから生まれました。
――あと、お二人のコントには「万物の祖」とか「概念」とか、日常で使わないようなゴツゴツした響きの言葉が使われているのが珍しいなあと思うんですが、そういうのも岡野さんのこだわりなんでしょうか。
岡野 単純に「概念」っていう言葉が昔から好きなんですよ。正直、意味もそこまでわかってないですけどね。
――あと、「お金吐くおじさん」とか、お金に絡んだネタも印象的です。
岡野 これはもう「お金が出たらいいなあ」って日々思ってるからですね。ただ、出てくる額とかは今に至るまでにいろいろ迷いました。今は週に7,000円出てくるという設定で。もうちょっと出た方がいいんじゃないかとも考えたんですけど、いや、こんな人間がそんなに出るわけない、と。こんなおじさんが裕福なわけはない、これで金持ちだったらなんか嫌だな、と思ったんですよね。
――いっぱい出るのは、なんか違うなと。
岡野 違うと思います。これだけ苦しんで吐いて、週に7,000円、月に2万8,000円っていうのが、ちょうどいいところで。毎週金曜に出るんですけど、金曜日が少ない月とかはちょっと生活がキツいんだろうな、とか考えたりしますね。
――このコントで使うために本田さんにお金を用意させて、ネタが終わると岡野さんがそのままお金を持っていくこともある、というのを聞いたんですが。
本田 ありますね。気付いたらそのまま帰ってるっていう。
岡野 そりゃ、たまたまでしょう。忘れることもあるよ。
本田 「返して」って言ったら「もうしまっちゃったよ」って。
岡野 それはそういうボケだよ!
本田 そのまま帰っちゃったじゃん。
岡野 もう一回強く来てたら返してたよ。来なかったからね。
本田 いや、言ったよ。そしたら、急にマジな顔になって、「いや、マジでマジで」って。
岡野 これ、おかしくないですか。僕、思うんですけど、7,000円を僕に貸すことによって、こいつが1円もなくなって、ああ、つらい、今日は何も食べられない、ってなったら、僕は最悪だと思うんですよ。でも、実際はなってないですからね。貯金があるんですよ。それをこんなに言うというのは、なんて浅はかな人間だ、というか。こいつは人間のクズですよ。
本田 お前だよ!(笑)
岡野 こいつは全然苦労してないですからね。僕は7,000円を借りて、本田さんに多大な感謝をしている。win-winの関係ですよ。
本田 win-winじゃないよ!
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事