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日刊サイゾー トップ > 海外  > 学祭予算の80%がライブ支出?

予算の80%が芸能人ライブの出演料に!? 韓国・学園祭をビジネス化する大学側のしたたかな思惑とは

gakuensai0603-1.jpg※イメージ画像 photo byMIXTRIBE from Flicker

 韓国で “大学祝祭(テハク・チュッチェ)”のあり方をめぐり、ちょっとした論争が起きている。大学祝祭とは日本でいうところの学園祭のことで、韓国では毎年5月がそのシーズンとなり、全国各地の大学キャンパスで大学祝祭が行われるのだが、近年は「本当に、学生たちによる、学生たちのための学園祭なのか」という議論が絶えない。

 焦点となっているのは、学園祭ライブだ。韓国でも日本の学園祭同様、人気歌手やアイドルグループのライブが大きな目玉になるが、それらはすべて有料で、チケット代がオークションサイトで高騰したり、キャンパス内にダフ屋が出回ることも少なくないらしい。とある学生が言う。

「Rainbow、AOD、EXIDといったガールズグループや、『江南スタイル』のPSYなどの人気アーティストになると、在校生ではないファンが殺到する。1枚1万ウォン(約1,100円)前後のチケットが2~3倍以上になるから僕たち在校生もなかなか手が届かないし、運よくチケットを確保できた在校生はダフ屋になる。盛り上がっているのはファンだけ。誰のための大学祝祭なのか、よくわからない」

 一般的にいわれる歌手やアイドルたちの大学祝祭出演料の相場は、1回公演で3~4曲歌って2,000~3000万ウォン(約220~330万円)。その費用を捻出するために大学側はチケットを販売し、それでも足りないのでキャンパス内では協賛ビール会社のイベントが行われたり、化粧品や食品ブランドの広告も出回るのだから、もはや学園祭の域を越えてビジネスと化している。しかも、韓国の行政機関・教育部によると、2012年から3年間で全国134の4年制大学が芸能人を招いており、総額59億ウォン(約6,500万円)あまりが出演料として計上されているという。また、大学祝祭の全体予算のうち43%が出演料に使われており、そこに舞台設営や照明装飾、警備費用なども加わると、全体予算の80%近くが芸能人ライブに使われているという報道もある。とある大物歌手を招聘するために、1億ウォン(約1,100万円)以上の出演料を払ったという大学もある。大学側はなぜ、そこまでするのか? 韓国の教育文化研究者は、こう分析している。

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