中国各地で“キレるドライバー”が増殖中 暴行を受けた女性ドライバーが自殺するケースも……
2015/05/24 16:00
成都市の路上で、続けざまに女性に蹴りを入れる男性ドライバー。男性でも大ケガをしそうな勢いだ。
このところ、中国のニュースで毎日のように見かけるのが、「路怒」(ルーヌー)というキーワードだ。読んで字のごとく、路上での怒りを意味する言葉である。
事の発端は、5月3日に四川省成都市の路上で起こった暴力事件。2台の車がもつれるようにして路上で止まると、前の車から降りてきた男が後ろの車の運転席に駆け寄り、無理やりドアを開けて、運転手を外に引きずり出した。
引きずり出されたのは女性ドライバー。男は路上に倒れ込んだ女性に対し、蹴りを入れるは引きずり倒すはと、激しい暴行を加え、しまいにはつまずいた女性の顔面にまで蹴り入れるという狼藉ぶり。
電動バイクを運転していた女性に蹴りを入れる三輪電動バイクの男。のちに、この男は逮捕された。
ちょうどこの場面に出くわした別の車の車載カメラがこの一部始終を撮影しており、これがニュースで流れるや、大きな問題に。しかも、それと前後して立て続けに似たような路上でのドライバーやバイク運転手による暴力事件が各地で起こり、それを伝えるニュースには「路怒」の文字が躍るようになったのだ。
中国東部の安徽省では4月26日、電動バイクを運転していた女性が急に曲がったためにぶつかりそうになった三輪電動バイクの男が女性に近づき、女性の頭部に蹴りを入れてケガをさせ、立ち去るという事件が発生。しかも、蹴られた女性はショックのあまり、翌日自殺してしまうという痛ましい結果となった。
雲南省昆明市では、高速道路の料金所で1台のベンツが割り込みをしたことから争いになり、一人の老人がベンツに轢き殺されるという事件が起こっている。
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