海の家、露天風呂……ドローン普及で懸念される“盗撮”問題「秋葉原では盗撮技術のアドバイスも」
#事件 #ドローン
小型無人機「ドローン」の使用が各地で物議を醸している。4月に首相官邸に発炎筒を搭載したドローンが侵入した威力業務妨害事件に続き、長野では善光寺で9日の法要中に落下事故があり、阿部守一県知事が公園などでの使用禁止を検討する条例案を明かした。15日から開催の東京・浅草三社祭でも主催団体からドローン撮影の自粛が呼びかけられ、こうした規制の動きはほかでも続々とみられる。
三社祭の関係者は「もしテロ行為であっても、飛んでいるのを見ただけでは(単なる撮影と)区別がつかない。事故の危険もあるので、法規制していかないと大変なことになる」と話した。
このドローンには身近でさらなる悪用の危険性があり、そのひとつが盗撮だ。ドローンを以前から愛用しているエンジニアの石谷肇さんによると「盗撮フリークの間では、すでに“屋根がない海の家の脱衣所で着替えシーンが撮影できる”といった話が飛び交っている」という。
実際、盗撮マニアの集まるSNSでは、各地の盗撮スポットだけでなく、高性能カメラの装着方法から風向きまで計算した飛ばし方、被写体から見つかりにくい方法など、盗撮するためのテクニックが交わされる犯罪談義もあった。先日、秋葉原で開催されたドローン使用のセミナーでは「オフレコで盗撮技術のアドバイスがあった」という報告もある。
石谷氏は「迷惑行為に気をつけて、まじめに使用していた者にとっては、いい迷惑。見つけ次第、当局に通報するなどしていく」と話すものの、法規制がないと悪用の取り締まりが難しいことも認識している。
「カメラ搭載のドローンは1万円前後から購入でき、機器に詳しくなくても自在の場所に飛ばすことができます。その手軽さゆえ、どんどん悪用の輪も広がっています」(同)
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