橋下徹大阪市長の目的は“市役所をぶっ壊す”こと!? どうなる「大阪都構想」住民投票
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
5月17日に迫った橋下徹大阪市長が訴える「大阪都構想」の住民投票だが、大新聞は橋下氏劣勢と伝えているが、現代は橋下側が勝つらしいというのだが、ほんとかいな。
「橋下氏が大阪都構想の『最大の目的』として掲げるのが、大阪府と大阪市という予算規模も権限も拮抗している2つの自治体が、バラバラに同じような行政を行っている現状、すなわち『府と市の二重行政』の解消だ。約270万人が住み、24の行政区に分かれている大阪市を、5つの特別区に再編する。これまで市が担ってきた、住民生活への目配りは特別区に任せる一方、広範囲にまたがる鉄道や道路などの政策は府(都)が行う。都構想実現後に『大阪府』の呼び名を『大阪都』に変えるには改めて国会審議が必要だが、要は『市(区)の役割分担を明確にする』のが都構想の肝というわけだ」(現代)
しかし、財政面に不安があると在阪ジャーナリストの吉富有治氏が話す。
「橋下氏が大阪府知事になった’08年以降も大阪府の借金は増え続け、今では6兆5000億円に上っています。総務省の設けた基準で言うと、すでに財政破綻している水準です。大阪都になれば、このうちの7割を5つの特別区、つまり旧大阪市が負うことになる。これだけ借金で苦しんでいる以上、各区から都にいったん吸い上げられた予算が、ちゃんと各区に配分される保証はありません。結局は都構想が通ろうが通るまいが、税金を稼ぐ以外に、大阪が生き延びるための道はないということです」
そこで橋下氏が切り札と位置付けるのはカジノ建設だが、これとて見通しは立たない。
この都構想には裏の事情があると、維新の会大阪市議がこう指摘する。
「橋下さんの本当の目的は、市役所をぶっ壊すことそのものなんです。大阪以外の人には想像がつかないかもしれませんが、大阪市役所というのは職員から何人も逮捕者が出ているようなメチャクチャな組織。そのくせ、何かやろうとすると抵抗する。ホンネはここを潰したいんです」
現代によれば、投票日が近づくにつれて、橋下氏に徐々に追い風が吹き始めているようだという。
全国紙記者がこう語る。
「おそらく、賛成派が多い若年層の浮動票が投票日に入るでしょう。市民も『都構想は中身の問題ではなく気分の問題だ』と内心では気付いている。『橋下さんにやらせてみよう』という声が、土壇場で反対を上回りそうな雰囲気です」
まあ雰囲気としては、閉塞状況にある大阪を変えたいというのはわかるが、橋下徹大阪市長を再び増長させたら、何をやるかわからんぞ。それでもいいのか。
ポストが安倍晋三首相についての連載を始めた。昔政治部の記者だった時代に、安倍首相の父親・安倍晋太郎氏の番記者を務めていた野上忠興氏が書いている。
二言目には岸信介という安倍首相だが、2人には違いがあるという。
「私が復帰したのは日本の立て直しにおいて憲法改正がいかに必要かということを痛感しておったからなんです。今の憲法は(米国が)占領政策を行うためのナニであった。その辺の事情を国民に十分理解せしむるという役割は、総理が担わないといけない」(原彬久著『岸信介証言録』より=ポスト)
野上氏から見ると安倍と岸とでは政治・外交的思想や、その手法で大きな違いがあるように思えてならないという。
「例えば、政治手法だ。岸は『両岸』と呼ばれ、政治的に対立する勢力に太い人力をつくりながらバランスとコンセンサスを重視する老練な政治家であった。外交面でも、日米安保条約を改定して日米同盟を強固にする一方で、外交三原則に『アジア重視』を掲げ、首相として初めて東南アジア諸国やオセアニアを歴訪し、インドネシア、ラオス、カンボジア、南ベトナムと相次いで賠償協定を締結して国交回復を達成している。首相退陣後も岸は訪韓して次の池田内閣の日韓国交正常化交渉を根回しした。憲法改正にしても、岸は改正の必要性を『国民に十分理解せしむる』ことが総理の役割だと強調している。対して、安倍は外交では中国、韓国とコトを構え、内政では『この道しかない』と一直線に推し進めようとする数をバックとした舵取りが目立つ。岸とは対照的だ。老練だった祖父と違い『頑なさ』と『危うさ』が同居する安倍晋三」(ポスト)
安倍首相には、岸とは政治的な系譜が真逆の、父方の祖父・安倍寛というのがいる。
岸が東条内閣で商工大臣を務めて戦中から権力の中枢を歩いたのに対し、寛は東条英機の戦争方針に反対し、戦時中の総選挙では「大政翼賛会非推薦」で当選した反骨の政治家として知られるという。
岸と寛には、もう一つ大きな違いがあったそうだ。
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