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預金封鎖に出国停止処分も! 国内外でマナーが悪すぎる中国人観光客に、政府が強硬手段

chinamanner0508-3.jpg欧州の観光地。広場の噴水に足をつけて涼む中国人観光客

 上海市在住の日系旅行会社の現地スタッフは、“対抗策”をこう語る。

「基本的に『●●するな』と書いてなければ、『やっていい』という判断をしてしまうのが中国人。ですから今後、日本でもとにかく『してはいけないこと』を中国語表記でたくさん掲げておくべきです。また『違反者は罰金●●円』と明記しておくことも必要。罰金や違反金などの文言には、すごく敏感ですからね。彼らはお金を取られることが一番、嫌なんです。そうすれば、少しはマシになるのでは。こうした強硬手段を取らないと、誰も言うことを聞きませんよ」

 日本でも4月、花見に来ていた中国人観光客が、桜の木の枝を折り持ち帰ろうとする姿がテレビで取り上げられた。最近では、中国人観光客の傍若無人な態度に怒りを表している国がもうひとつある。

 「環球時報」(5月5日付)は、この半年間でタイでは中国人観光客に対する非難の声が殺到していると報じた。2014年12月、タイ航空の飛行機の中で中国人観光客が騒ぎ、機内を騒然とさせた事件に始まり、今年2月には中国人観光客のトイレの使い方があまりにひどいため、中国語の貼紙で注意を促す事態となったことを紹介。

 また、タイの静寂な寺院で釣鐘を叩いたり蹴ったりする中国人観光客の姿が動画に流出し、タイでの中国人に対する評価は非常に悪い。タイ王国の観光客に関する資料を見ると、14年にタイを訪れた外国人観光客の数は約2,470万人に及ぶが、うち中国人観光客数は460万人、約2割を占めているという。14年2月、タイ国立チエンマイ大学では、タイ国民に向けて中国人観光客に対する意識調査のアンケートを行ったが、回答者の約80%が中国人観光客に不満を抱いていたことが判明している。

 中国政府も、自国民が世界各国で引き起こす旅行トラブルを軽減するためか、国家旅遊局が「遊客不文明行為記録管理暫行法」を定めた。ざっくり言うと、観光客の国内外でのマナー違反事例を記録して厳しく対処するという法律だ。これにより、中国人観光客が旅行中に法律違反や公序良俗に関わる行為があると判断された場合、個人信用機関や銀行に通報して預金封鎖するほか、税関や入管にも通報されて移動の自由にも制限がかかる可能性があるとされている。しかしながらこの法律、具体的にどのように取り締まるのか示されておらず、本当に効果があるのか正直今のところ期待はできない。

 いっそのこと、海外に出国するたびにテストと講習を受けさせて、その都度“許可制”にしたほうが早いのかもしれない。
(取材・文=青山大樹)

最終更新:2016/01/28 16:23
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