“元祖ゆるキャラ”『はに丸ジャーナル』の、ゆるくない問いかけ
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実ははに丸こそ、みうらにとって「元祖ゆるキャラ」というべき存在だったのだ。それでも「僕はゆるキャラじゃないからね!」と反論するはに丸に、みうらは言う。
「ゆるキャラかゆるキャラじゃないかは、僕が決めること」
そう、ゆるキャラとは本来、見る側が決めること。多くのゆるキャラたちが自発的に“ゆるキャラ”と名乗った時点で、本質からズレているのだ。さらに、ゲストの伊集院光の「ブームになっちゃったから、ゆるキャラがいっぱいできても、実はすごい税金が使われてたりする」という一言を契機に、問題の本質に迫っていく。実は、ゆるキャラの着ぐるみを作るだけで、1体平均59万円もの税金が投入されているという。もちろん、それが人気になり、経済効果を生めばいいが、そんなゆるキャラはほんの一握り。年に数日しか活動していないゆるキャラも少なくない。そんな話題に、はに丸は同じ着ぐるみキャラクターならではの視点で付け加える。
「維持管理っていうのも、結構かかるんだよ。使わなくなっても、維持費ってのがかかってるの」
はに丸はゆるい。そのゆるさが相手を無防備にさせる。そして毒を吐いても、無邪気に「はにゃ!」と言えば許される。その隙に、阿川佐和子には「(本が売れて)儲かった? ねえ儲かった?」と迫り、田原総一朗には「討論番組とかでさ、なんかさ、人の意見をすごい遮っちゃってるように見えるけど、あれはどうしてなの?」と切り込む。そんな答えにくい質問に対しても、はに丸のような子どもキャラが相手だと、彼らは一生懸命わかりやすいように答えようとしてくれる。そこで表れる戸惑いや苦心にこそ、真実が透けて見えるのだ。
はに丸は自分のゆるさを認めないという点において、極めて本質的で正統な“ゆるキャラ”である。そして『はに丸ジャーナル』はそんなゆるさを装うことで、さまざまな問題の核心に鋭く迫っていく。だとするなら、はに丸は決してゆるくない「ジャーナリスト」にほかならないのだ。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
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