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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 中華料理「ちゅー」の謎を追う
それゆけ!勝手にしらべ隊

大阪に点在する中華料理「ちゅー」の謎を追う

 こちらはJR「放出駅」近く。

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 「醤油ラーメン」は、さらに50円アップの500円。どんなものか気になるところだが、立て続けにラーメンを2杯食べてきたのでおなかがいっぱいだ。260円の餃子とビールをいただくことに。

 運ばれてきた餃子の皿には、もちろん「ちゆー」。

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 この「ちゆー」を発見する瞬間がたまらない。小ぶりながらパリッとした皮とプリッとした食感の中身に、絶妙な焼き加減を感じた。

 気さくなお店の人に「ちゅー」の謎について尋ねると「うちはちゃんとしたチェーンとは違うから……」とのこと。「昔はたくさんお店があったんですか?」と聞くと、「そうですね……」と言葉を濁した。なんだか、触れてはいけない何かがありそうな雰囲気だった。

 帰宅後あらためて調べてみると、鍵を握る富山にも「ちゅー」が存在することがわかった。富山県富山市月岡町にある「中華料理ちゅー」に電話で話を聞いてみることに。

 忙しい中、店主が聞かせてくれたところによると、

・富山の出身者が岡山で中華料理店を始めたのが「ちゅー」の起源。その後、縁故関係を持つ人たちがのれん分けの形で金沢と大阪にお店を出していった
・ちなみに金沢のお店はカタカナの「チュー」で、大阪はひらがなの「ちゅー」という違いがある
・のれん分けといっても、登録料などは一切ない。それぞれが独立したお店のため、メニューや価格もそれぞれ

 とのこと。店主も以前は大阪にお店を出していたそうだが、40年前には大阪に30店舗近い「ちゅー」が存在したという。しかし、高齢を理由にお店を閉める方が多く、現在は数が減ってしまっているそうだ。

 こうして「ちゅー」の謎がかなり明らかになった。筆者はにわか「ちゅーファン」だが、長い年月を耐え抜いて現存している各地の「ちゅー」を急いで食べ歩こうと決意した次第である。
(文=スズキナオ http://roujin.pico2culture.jp/

最終更新:2017/01/24 17:30
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