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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 「特殊スキル刑事マンガ」の世界
じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

こんな刑事はイヤだ!! 恐るべき方法で事件を解決する「特殊スキル刑事マンガ」特集

■『大相撲刑事』(著:ガチョン太朗/ジャンプコミックス)

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 こちらもタイトルがそのまま内容を物語っていますが、相撲取りの格好をした刑事が主人公のマンガです。本作品は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載され、そのあまりにブッ飛んだ設定と、インパクトの強すぎる絵柄と、常に滑り気味のギャグセンスで、10週打ち切りとなりながらも、多くのジャンプ読者に「伝説の打ち切りマンガ」と評されました。打ち切りになってなお人々の記憶に残る、ある意味で稀有なマンガです。

 主人公「大関」の経歴は元FBI捜査官という輝かしいものですが、普段からチョンマゲにまわし一丁の姿という、刑事のくせにいつ職務質問されてもおかしくない姿をしています。さらに、なぜ普段から力士の格好をしているかについては一切説明がありません。

 短気で、破天荒かつ感情的であり、バイオレンス。国際線のファーストクラスに土俵を持ち込んで座ったり、取り調べ時の食事でチャンコを頼まなかった犯人にブチ切れたり(普通、頼まないだろ……)、犯人を張り手でブッ叩こうとして、勢い余って警察署の壁を張り手で破壊するという、北斗の拳のラオウも真っ青の壁ドンの威力を持ちます。

 どんな凶悪犯罪でも相撲の力技で解決してしまう凄腕刑事なのですが、このマンガでは悪党を改心させるためのお約束のネタがあります。

「明日までにレポート300枚書いてこい! タイトルは、エレキギターと鼻毛切りについてだ!!」
「え、それを書くと罪が軽くなるんスか?」
「ならん!!!」

 これが、大相撲刑事の定番ギャグです。悪党に無茶なテーマと無茶な枚数のレポートを課し、でもそれをやったところで一切メリットはないという……。ちなみに、ほかのレポートのテーマも「木工用ボンドと登校拒否について」とか「アイドルと北方領土」とか、ひどいのばかりです。

■『ちんぽ刑事』(著:丘咲賢作/アッパーズKC)

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 文字通り、ちんぽがデカい刑事が主人公のマンガ。内容はないに等しく、「ちんぽデカッ!」って言いだけのギャグマンガです。

***

 というわけで、後半に行くに従って特殊スキルでもなんでもなかった気もするわけですが、とにかく刑事マンガはあまりに作品数が多すぎて、もはや平凡な設定の刑事マンガでは目立つことができません。エッジの立ったキャラクターの刑事が登場しなければ、差別化できない状況となっているのです。

 きっと今後も、より過激で誰も思いもつかないような特殊スキルを持った刑事が登場することになるのでしょうね。ちなみに最近は、未読の『ボディコン刑事』『火星人刑事』あたりがどんな作品なのか気になってます。
(文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)

最終更新:2019/11/13 17:22
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