JKがナイフ片手に「殺!殺!」 中国の学生向け“軍事訓練”本気ぶりがすごい
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「シャーッ、シャーッ!」
学校の校庭にJKたちの甲高い叫び声が響き渡る。よくある体育の授業の光景かと思いきや、ジャージ姿の彼女たちが手にしているのは、なんと小型ナイフ……。手が振り上げられるたびに、銀色の刃が鈍く光る。
ここは、広東省恵州市にある高校の校庭。ただし、これは体育の授業ではなく、「軍訓」と呼ばれる軍事訓練だ。「シャーッ!」という掛け声は、漢字で書くと“殺!”。うら若き乙女たちが叫ぶには、あまりにも物騒な言葉だ。
「中国の高校や大学では、新入生たちは1学期の最初に、1週間から10日程度の軍事訓練を受ける。中国は9月が学校始めなので、軍事訓練が行われるのはまだ夏真っ盛りのころ。“毎年必ず、熱中症で死者が出る”というウワサが学生たちの間でまことしやかにささやかれるほど、現代のひ弱な若者にとってはつらい訓練だといわれています」と語るのは、上海に住むライターの光村晃司氏。
「確かに、女子学生の間で軍訓は“日に焼けて色が黒くなってしまう”と不評ですが、逆に“1週間で数キロは痩せられる”と、ダイエット効果を期待している子もいるようです」(同)
軍事訓練といっても、やることといえば朝から晩まで行進の練習ばかり。銃を撃ったり、ほふく前進で有刺鉄線の下をくぐり抜けていくなどというハードな訓練はない。とはいえ、団体行動を大の苦手としている中国人にとって、隊列を作って一糸乱れず手脚を振り上げて行進するというのは、日本人が想像する以上に苦労を伴うものなのだろう。
この学校の軍訓が注目を浴びたのは、通常なら行進の練習しかしないのに、小型ナイフを使った訓練をしていたため。女子高生が受ける訓練でここまで必要なのか、という疑問が湧き起こったからだった。
同校の学生課課長である黄先生は地元メディアに対し、このように説明した。
「小型ナイフといっても、プラスチック製の偽物ですから。学校では毎年、女子学生たちに護身術を教えているのですが、今年からは模造ナイフを使った訓練もすることにしました」
訓練を担当する譚教官も、ナイフを使った訓練には護身の上での効果があると自画自賛する。
「もし危険に遭遇した時、ナイフの代わりに箸やフォークといった先のとがったもので防御することもできるようになります」
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