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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 美少女系殺し屋『A KITE』

ハリウッドを熱くした日本発の18禁アニメって? 美少女系殺し屋のルーツ作『A KITE』が再リリース

kite040301.jpg海外でカルト的人気を博したアダルトアニメ『A KITE』。女子高生の殺し屋・砂羽の壮絶な生き様が60分の中に凝縮して描かれている。

 栗山千明がびゅんびゅん鉄球を振り回す『キル・ビル』(03)のGOGO夕張、クロエ・グレース・モレッツ演じる『キック・アス』(10)のヒットガールは薙刀が得意、シアーシャ・ローナンは『ハンナ』(11)で殺人マシン、『天使の処刑人 バイオレット&デイジー』(11)では尼さんコスプレの殺し屋に扮した。ハリウッドの監督たちは美少女系殺し屋が大好き。そんな彼女たちのおねーさんに当たるのが、日本発のアダルトアニメ『A KITE』のヒロイン・砂羽だ。1998年に梅津泰臣監督のオリジナル作品としてリリースされた『A KITE』は、海外でカルト的な人気を誇る作品。ハリウッドで実写化された映画『カイト/KITE』が4月11日(土)から劇場公開されるのに合わせ、美少女系殺し屋の原典である『A KITE』も4月3日(金)にDVD&ブルーレイで再リリースされる。

 『A KITE』は両親を殺害された女子高生・砂羽が悪徳警官・赤井のもとで殺しのノウハウを身に付け、殺人依頼を受けたターゲットを次々と仕留めるというストーリー。リュック・ベッソン監督の『レオン』(94)では孤独な殺し屋レオン(ジャン・レノ)と家族を皆殺しにされた12歳の少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)の交流が描かれたが、プロの殺し屋としての実戦を経験した砂羽にはマチルダ以上に過酷な運命が待ち受けている。女性を性の捌け口としか考えないゲスな男たちに砂羽が天誅を加えていくアクションシーンが見どころだが、とりわけ砂羽が高層ビルから落下するシーンのカット割り、描写、演出はアニメーションとは思えないほどの迫力に満ちている。

kite040302.jpg『機動戦士Zガンダム』のオープニングなどを手掛けた人気アニメーター・梅津泰臣のカラーセンスとこだわりのアクション描写が印象的だ。

 アダルトアニメに対する規制が厳しい海外向けに、再編集版『A KITE INTERNATIONAL VERSION』が2000年にリリースされ、クエンティン・タランティーノやロブ・コーエンといったハリウッドの人気監督たちが砂羽のスタイリッシュな殺し屋ぶりに熱中した。『スネーク・フライト』(06)などの怪作で知られるデヴィッド・R・エリス監督の手で、原作ファンであるサミュエル・L・ジャクソンの出演作としてハリウッド版実写映画のプロジェクトが進んでいたが、エリス監督がロケ地となる南アフリカで急死するという不運に。エリス監督の意志を継ぐ形で、ようやく『カイト/KITE』は企画から13年越しで完成した。アカイ役にはサミュエル・L・ジャクソンが続投、サワ役には清純派女優として人気だったオリヴィア・ハッセーの娘インディア・アイズリーをキャスティング。舞台設定が近未来に変わったものの、2014年に「世界でもっとも美しい顔100」の第12位に選ばれたアイズリーのビッチぶり、サミュエル・L・ジャクソンならではの怪演が楽しめる。

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