訪韓日本人激減の一方で、韓国に日本旅行ブーム到来中「一番人気は東京でも大阪でもなく……」
#韓国 #東アジアニュース #河鐘基
旧正月の「春節」を迎えた今年2月。訪日した中国人旅行客が都心を中心に爆買いする姿が、連日メディアによって報道された。今後、日本の新しい風物詩になりそうなパワフルな光景だったが、3月、4月、そしてゴールデンウィークを迎える5月も、観光地としての日本の人気は衰えそうもない。
韓国メディア「経済トゥデイ」は、旅行会社の統計をもとに、花見目当てに日本を訪れる韓国人旅行客の数が、2014年比で70%増加するだろうと伝えた。韓国にも「ポッコッノリ(桜遊び)」という花見文化があるのだが、最近では日本語の「ハナミ」という言葉が定着しつつある。その日本で花見シーズンを迎えるというのが、旅行好きの韓国人の間でブームになりつつあるそうだ。桜の名所や、近隣のホテルを周遊するプランを用意する韓国の旅行社も増えているようで、九州から北海道までの開花予想も、メディアを通じて詳細に報じられている。
一方、今年のゴールデンウィーク休みを利用した海外旅行の行き先としても、日本は人気が高い。韓国メディア「ハナトゥデイ」が報じたところによると、今年4~5月の海外人気地域ランキングで、日本の九州地方が1位に。これまでは、西欧やフィリピン、上海、ベトナムなどが人気上位だったが、今年は初めて日本がトップに立った。ちなみに、東京、大阪は長らく高い人気を誇る地方だが、距離も近く、グルメや温泉が多い九州地方の人気がここ数年で急上昇している。
今年の4月11~12日には、4年ぶりに日中韓の観光大臣会議が開かれる。現在、日本へ向かう中韓の旅行客が激増する半面、日本から両国を訪れる観光客が激減している状況に、中韓の政府関係者は頭を悩ませている。会議では、3カ国を往来する観光客の“不均衡”について、議論が交わされる予定だ。
少し話はさかのぼるが、韓国大手オンラインショッピングモール「Gマーケット」の発表でも、年末年始の日本のホテル商品の販売率が、前年比で300%を超過したという。円安も多分に影響し、今年は韓国人の日本旅行ブームがさらに過熱する見通しだ。実際、観光長官が会議をしたところで、何か状況が好転するとはあまり思えないが……。いずれにせよ、旅行・観光分野に関しては、しばらく日本の独り勝ちが続きそうである。
(文=取材・文=河鐘基)
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事