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日刊サイゾー トップ  > 震災4年 釜石市・大槌町のいま

東日本大震災から4年「観光バスツアー」で、岩手県の“被災地”釜石市・大槌町を歩いた

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 まず訪れたのは、駅からバスで5分ほどの場所にある、津波避難場所。4年前、多くの住民がこの高台に避難し、難を逃れた。ひしゃげた手すりが津波の威力を物語る急な階段を上り切ると、目の前には釜石湾が広がる。この日は春を感じさせるような陽気で、海面で太陽の光がキラキラと輝いている。あの日、一瞬にして街をのみ込んだ黒い怪物と同じ海とはとても思えない。

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 釜石湾には、1,200億円をかけた世界最大規模の防波堤が湾口の海中に設置され、海岸に設置された高さ4メートルの防潮堤と併せて市街地を守る構造となっていたが、それをもってしても津波を防ぐことはできず、防波堤を破壊した波が防潮堤を乗り越えて釜石の市街地を押し流した。とはいえ、この防波堤のおかげで、沿岸部の津波高を13メートルから7~9メートルに低減させ、市街への浸水を6分遅らせたことも事実だ。そのわずかな猶予に、この高台まで避難できた人も少なくない。

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 現在、被災前と同じ高さに戻すための災害復旧工事が行われており、防潮堤の高さも6.4メートルから14.5メートル(5階建てのビルに相当)にすることが決まっている。だが、「1000年に一度のためにそんなの造ったって、今回のように崩れるときは崩れるし、修理するのにも金がかかる」「そんな高い防潮堤を造ったら、海が見えなくなる」「海としか生きられないんだから、そんなもの造っても仕方がない」という声も少なくないという。

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