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週刊誌スクープ大賞

AKB48風の衣装で、茶髪を振り乱し……? 更迭された「中国大使候補」男性(54)の人物像とは

 こうしたいい話の後、また株の話で恐縮だが、新潮の記事はひとひねりが利いている。新潮によれば、官邸の執務室には刻々変わる株価を映し出す電光掲示板があり、安倍首相はそれを“凝視”しながら一喜一憂しているそうだ。

 ロータス投資研究所の中西文行代表によれば、市場関係者が「クジラ」という符丁で呼んでいる巨額マネーが5頭、所狭しと遊泳しているから、日本株買いの余力は27兆円を超えてるという試算もあり、まだ上を目指せるという。

 それはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、もちろん日本銀行、それに国家公務員などの3つの共済、かんぽ生命と最も大きいクジラがゆうちょ銀行だそうである。

 これらの公的資金が株価を釣り上げているから、当面は日本株は「買い」なのだそうだ。

 さすが新潮、そのクジラの運用に影響を及ぼす立場にある政治家たちが、どんな銘柄を保有し、どれだけ儲けているかを調査している。意外なことに安倍首相は夫人の実父が社長を務めていた森永製菓の株だけ4万9000株。昨年6月の閣議決定発表以降、約916万円の「含み益」をもたらしているという。

 もしかすると、安倍首相は本当に株が上がると信じていなかったのでは?

 山谷えり子・国家公安委員長は第5位で、住友不動産、三菱商事など多くの銘柄を持ち、含み益は916万4860円。

 第4位は塩崎恭久・厚労大臣でパナソニック、帝人、全日空空輸など、これまたスゴイ数をもっている。総額1285万9594円の含み益。

 ブリジストン株は1000株だが、専門家にいわせると追い風が吹いていて、原材料費のコストダウンで収益が上がっていて、いまが買い時だそうだ。ちなみに100株単位で買えるから購入額は50万円弱。

 3位は甘利明・経済再生担当大臣で、保有する株はディズニーランドを運営するオリエンタルランドだけ1000株。それでも株価は倍増し1833万円もの含み益をもたらしている。2位は麻生太郎・財務大臣で九州電力や西日本鉄道、ブリジストンなどいくつも保有して、含み益は4148万1258円にもなる。

 堂々のナンバー1は竹下亘・復興大臣で、義父が経営する福田組や山陰合同銀行、それに夫人の持ち分を合わせると1億7856万円の含み益になるという。

 さあ、あなたならどうする?

 ところで、上方落語を復興し、落語家として初めて文化勲章を受章した人間国宝・桂米朝さんが19日に亡くなった。89歳だった。

 生前、誰の前でも“傍若無人”だった立川談志師匠が、米朝さんの前では神妙だった。米朝さんの高座は数えるほどしか聴いていないのが残念だ。今晩は彼の十八番「除夜の雪」でも聴きながら酒を飲もう。

 最後はこの記事。文春のグラビアに茶髪のカツラを振り乱し、AKB48のようなスカートをはいて踊っている男性の写真が載っている。どこぞの会社の宴会で撮られた写真かと読んでみると、この男性は中国・北京の日本大使館のナンバー2、和田充広筆頭公使(54)だというではないか。

 和田公使は東大法学部から外務省に入り、その後中国の人民大学に留学した、いわゆるチャイナスクールのひとり。中国語を流暢に操り、このままいけば中国大使との呼び声もあったそうだ。

 だがこの御仁、王府井の高級クラブに出入りして、そこのホステスをお持ち帰りしていたウワサもあり、ハニートラップに引っかかるのではないかと心配されていたという。

 先の「女装写真」が撮られたのは2月6日。日本大使館で開かれた懇親会でのことだった。写真は外部にも漏れ、現地メディアや中国の情報当局にも渡っているそうだ。

 中国に神経を尖らせている安倍首相が怒り、指示したのかどうかは分からないが、結局、和田氏は着任わずか7カ月で更迭されることになってしまった。

 芸は身を滅ぼすということか。
(文=元木昌彦)

最終更新:2015/03/23 21:00
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