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ニューアルバム『夢から覚め。』発売記念インタビュー

「音楽的なレベルは10段階で5」孤高のラッパー5lackに聞く、日本語ラップが“アングラ”から抜け出せないワケ

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――現在の日本語ラップシーンにはさまざまなタイプのメディアがあるわけではなく、曲のリリース情報と、それに関するインタビューが大半のように思います。シーンが、メディアの力によって盛り上がることは期待していますか?

5lack 俺がいる世代では、「Grateful days / DragonAsh feat.ACO,ZEEBRA」みたいなの(芸能メディアにも取り上げられる曲)は出ていない。そういう盛り上がりを経験していないから、それが良いのか悪いのかわからない。でも、アンダーグラウンドでやってるやつの9割方が、意外とメジャーをバカにできるほどの実力を持ってないと思うんですよ。アングラっていうのを都合のいいことに、メジャーとか、自分にできないことをしているやつらを否定している。

 メジャーで活躍する知り合いもできて、彼らが頑張っているのもわかったし、彼らもアングラぶることはできると思う。そういう意味でも、いま日本語ラップのやつらがメディアの力で表に出て注目されても、命が短い。たとえば、井上陽水さんクラスになれる才能があるやつらは、シーン全体でギリ1人か2人なんじゃないかな。「ワルが音楽やっている」っていう売りしかないと、だらしないだけのジャンルになっちゃう。もっと本気で音楽を突き詰めていく、日本語ラップを音楽として消化できるやつらが集まる、健全なジャンルになってほしいですね。
(取材・文=石井紘人@FBRJ_JP)

●5lack(スラック)
1987年、東京生まれ。ラッパー、トラックメーカー。現在は福岡に居を移し、精力的に活躍している。

●『夢から覚め。』
3月25日発売の5lackニューアルバム。ほぼすべての楽曲のトラックを自ら手がける。
発売/高田音楽制作事務所 
価格/2,390円(税別)

最終更新:2015/03/27 11:33
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