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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > “薬物依存症”の田代まさしが……
『マーシーの薬物リハビリ日記』発売記念

ロングインタビュー「“薬物依存症の田代まさし”を、やっと受け入れることができた」

――『盗撮マーシー無修正』と『盗撮マーシープレミアム』があるらしいですね。

田代 やかましいわ! 一回俺にお伺いを立てろ!!

――よくも悪くも“マーシー”はキャッチーなんですよね。マーシーがひとり歩きしてるというか。

田代 刑務所で坊主になってヒゲも剃ってたら、受刑者の1人が「この刑務所に田代まさしがいるんだって、知ってる?」って言いに来たの。俺そんなに変わっちゃったんだって、ショックだったな。やっと最近ですよ「田代さんですか?」って声かけられるようになったのは。

――確かに、今日もここに来るまで、田代さんどんな感じになられているのか少し心配でした。

田代 アレでしょ? 逮捕前のあの写真のイメージが悪すぎるから(笑)。あれは本当に警察のいいキャンペーンになっただろうね。「クスリ使うと、こんなになっちゃうぞ」っていう。

――ASKAさんとか、そんなに見た目は変わってないですもんね。

田代 人によるんだって。クスリ合うやつは飯も食えるし、寝れる。だから痩せこけない。

――本にも書いてありましたけど、薬物に悩む芸能人の回復を助ける“芸能人ダルク”は画期的だと思います。

田代 芸能人だからこその悩みはありますから。今の俺みたいにこうやって(薬物依存とは)出せないだろうし。以前はイベントなんかで掟ポルシェに「この間、田代さんと焼肉行ったら、田代さん、炙って食べてましたよ~」とか言われると「よせよ! 言うなよ!」ってムキになって反論してたけど、今はダルクの仲間と焼肉行って「炙りかよ!」ってギャグで言えるようになった。そもそも出所してすぐにダルクの会長と食事に行ったのが「しゃぶしゃぶ」だからね(笑)。でも腫れものに触るように扱われるよりも「炙り焼肉3人前!」って、元気に言われたほうがいい。気が楽です。

――そう言えるようになるまでは長い年月が必要だったんですね。

田代 自分で依存症だと気づいて、認められるようになるまでにはね。先日、昔のマネージャーが食事に誘ってくれたんだけど、そいつが「もしあのとき田代さんが捕まってなくて、ずっと芸能界にいたら、どうなってたんだろうってよく考えるんです」って言うんですよ。今まで俺は、そんなこと考えたこともなかった。どうだっただろう。クスリに頼らずプレッシャーに負けて潰れていたかもしれないし、そんなの跳ねのけて今でも頑張っているかもしれない。それは、なってみなきゃわからないよね。

――ファンとしては、志村さんとのコントをまた観たいです。

田代 そういう風に言ってくれる人が結構いてくれて、すごくありがたいなって思うんだけど、でもテレビを観ていて、俺がいなくても何事もなかったように流れていくじゃないですか、芸能界は。自分の存在なんてちっぽけだなって思えたし。

――虚しさを感じますか?

田代 虚しさというか……前ね、雑誌の「嫌いなタレントランキング」で、俺3位に入ってたのよ。1位が麻生太郎で2位がキムタクで3位が俺。この並びに入るか~! って、スゲー嬉しかったんだよね。いいにつけ悪いにつけ「取り上げてくれている」ってことが。でも最近になって「消えそうなタレント」にも入ってないことに寂しさを覚えて。あぁ、そこからも消えちゃったのかって。

――「嫌われ」も「消えそう」も人気のバロメーターですもんね。

田代 だから今Twitter始めて、いきなりフォロワーが3万とかいって、まぁコメントの60%はお叱りだけど、そこにコメントするって労力いるじゃない? 俺のために時間を割いてくれている人がいるっていうことが嬉しいって、思うようにしてる。

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