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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 『逃走中』なぜ子どもに人気?
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第86回

本田望結の活躍に見る、『逃走中』が子どもたちを夢中にさせるワケ

tousoucyu0315.jpg『逃走中』フジテレビ

 また『逃走中』(フジテレビ系)が原因で“炎上”したという。

 炎上したのは、3月15日放送の回で「自首」を選んだE-girlsのAmiだ。『逃走中』は、テーマパークやショッピングセンター等の施設を舞台にした大規模な“鬼ごっこ”番組。十数人の出演者=逃走者が、ハンターと呼ばれる“鬼”から決められた時間を逃げ切れば賞金を獲得できる。途中、捕まるリスクはあるが、協力して成功させるとハンターが減るなどの「ミッション」が用意されている一方で、逃走者にはルール上、「自首」が許されており、その時間に応じた賞金が支払われる。

 Amiはこの「自首」により、目標であった賞金100万を超える約120万円を手にした。もちろんルール上認められた行為であるが、それまでの言動、自首後の振る舞いで人間性が浮き彫りになり、批判に晒されてしまうのだ。

 『逃走中』の炎上といえば、今回は出演しなかったが、ドランクドラゴン鈴木拓が有名だ。自身の「代表作」とうそぶき、「この番組がキッカケでヒールキャラを確立した」と胸を張る。普段の仕事では見送りになど来ない息子が、『逃走中』の仕事の日だけは、鈴木を見送りに来るのだという。「父ちゃん、今日はちゃんとミッションやってね」と。

 なぜなら『逃走中』は、子どもたちの間で絶大な人気を誇る番組だからだ。そんな番組で父親が悪者になってほしくないと思うのは、無理もない。なぜ、それほどまでに子どもたちを夢中にさせるのだろうか?

 そのひとつの答えが、「誘惑の扉」と題された今回の放送にあった。今回の出演者は前述のAmiのほか、プロ野球・広島カープのエース前田健太、芸人の小籔千豊、よゐこ濱口優、元宝塚の大和悠河など多彩なメンバーに混じって、“天才子役”と名を馳せ、フィギュアスケーターとしても将来メダルを期待される本田望結がいた。10歳の本田は間違いなく、今回の主役のひとりだった。

「ヤバい、ドキドキしてる!」

と、最初から興奮気味の本田。小学校では「『逃走中』ごっこ」などもしているという。だから「みんなに『ミッションできたよ!』って言いたい」と無邪気に決意を語るのだ。だが、いざ始まると、本田は身を潜めたまま動けなくなってしまう。

「無理だ、怖い。こんなに怖いと思ってなかった……」

 ハンターの影におびえ、動きたいという気持ちより恐怖心が上回ってしまう。「ミッション」が通知されても、気持ちばかりがはやって、足は止まったまま。動きたくても動けない悔しさがにじみ出る。

「ヤバい全然動けない……。何も動けてないや、テレビ見てると楽しそうだな、絶対行きたいなって思ってたけど、こんなにドキドキするとは思わなかった」

 本田が動けないままでいるうちに、エリアには「誘惑の扉」が出現する。この扉の中に入ると、5分間ハンターの追撃を受けずに済む。その代わり、その時間、新たにハンターが10体放出されるというのだ。

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