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日刊サイゾー トップ > 社会 > 政治・経済  > 菅直人に「市民運動家に戻れ」の声

“反原発活動家”と化した民主党・菅直人元首相に党内から猛反発! 「市民運動家に戻れ」の声

kannaoto0316s.jpg熱弁をふるう菅氏

 民主党の菅直人元首相が、まるで反原発活動家と化している。もとは市民運動家であった菅元首相だが、3月8日の反原発イベント『反原発統一行動~NO NUKES DAY~』では「原発いらない!」と叫ぶデモ参加者の前で、原再稼働を容認する政府を批判。「最も安全な原発政策は、原発を持たないことです!」と演説した。

 こうした活動の背景には、菅元首相と民主党との不協和音があるという声もある。民主党は、一昨年の参院選で菅元首相が無所属候補を支援したことに対し3カ月の党員資格停止処分を下したが、この際、党内には除籍(除名)処分の提案もあった。以来、党内の“菅アレルギー”は根強く、昨年12月の衆院選で東京18区から出馬した際には、内部から「菅の公認を取り消せ」という声もあったという。

 4年前の首相時代、東日本大震災での対応に批判が高まり、人気が低下。2度の衆院選では比例復活での当選という苦境だった。党内では今や「菅の公認を取り消せば、党のイメージアップになる」という声が多数聞かれるが、当の菅元首相はこうした動きに態度を緩和させることなく、独自の姿勢を貫いている。

 全国紙政治部記者によると「自民党の小泉(純一郎)さんは引退後に独自の活動をし始めたのに対し、菅さんは議員の立場に固執しながらやっているから、反発も当然。これにはかつての盟友・枝野幸男幹事長も“もうかばえない。市民運動家に戻られた方がいい”と周囲に漏らしていた」という。

 実際、壇上に上がった菅元首相は、反原発運動家にしか見えなかった。デモでは小雨が降る曇天の中、共産党の志位和夫委員長、社民党の福島みずほ参議院議員と肩を並べて登場。菅元首相に対して一部からは「おまえが原発を止められなかったんじゃないか」というヤジも飛んだが、気にせず拳を振り上げた。「50分くらいかかる内容を、端的に5分でまとめた」という原稿は短かったが、その内容を聞いた民主党関係者は「他党と勝手な連携をしている」と、これまた憤っていた。

 菅元首相は3月10日の衆院予算委員会で、安倍政権が進める原発輸出について「国内で安全が確認されていないものを外国に売り込むことを、政府が支援するのは問題」と批判したが、民主党は昨年4月、トルコなどへ原発輸出を可能にする原子力協定の国会承認で賛成している立場だ。

「その会議を菅さんは体調不良を理由に欠席し、注意処分を受けたんですが、こうやって立場の違うことをやるための布石だったことがうかがえる」(民主党関係者)

 ただ、最近の民主党は前代表の海江田万里氏も選挙区で敗退。比例での復活をかけた惜敗率でも菅元首相を下回って落選しており、党内が菅元首相の反乱に対峙しても、民主党の支持率が上がるとは思えない。

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