石原良純が示す二世タレントの3つの極意 フジテレビ系『有吉弘行のダレトク!?』(3月3日放送)を徹底検証!
#テレビ #タレント解体新書
(1)視聴者の気持ちを代弁できているか?
二世タレントが最も避けなくてはいけないのが、視聴者との気持ちの乖離だ。これが少しでも勘づかれた場合、その発言からは一切の説得力が失われる。結局あの人は特別な家の人だから、と思われたらそこで終わりだ。その点、石原良純の振る舞いは完璧に近い。
たとえば前述した『ダレトク!?』において、元F1ドライバーの中嶋悟が狭い駐車場に車庫入れするというVTRが流れる。その際、MCの有吉弘行とアシスタントが中嶋悟のテクニックを褒めるのだが、そこで石原良純は突っ込みを入れる。「(そんなことで)中嶋を語るなよ!」と。この発言は正しい。実際にVTRでおかしなことをやっているのだから、突っ込みとしては正しいのだが、この発言のあとで石原良純はこう付け加える。「……と、多くの人が思ってると思いますよ?」と。
この、顔に似合わない上品なデリカシーこそが、石原良純の真骨頂だ。あくまでも、視聴者目線を忘れないというスタンス。いわば、視聴者の気持ちを代弁するただの一人の人間として、石原良純はVTRを受けている。上から目線を一切感じさせないこのスタンスは、二世タレントである石原良純が発明した画期的な手法だ。
(2)自分の弱みを見せられるか?
二世タレントとは、そもそもが強い存在である。いわば、初めから持っている人種であり、自分の弱みを見せる、あるいは自分の弱みを造り出すということがある程度必要とされる。
石原良純の場合、それは『モーニングバード!』のコーナー『アカデミヨシズミ』で行われている。このコーナーは、日常生活の健康に関して石原良純が専門家に話を聞きに行くというものなのだが、実際に石原良純の体の悪いところが示されるというのがポイントである。3月2日の放送では、首の傾きが肩こりの原因になっているのではというテーマだったが、計測したところ、石原良純の首はちゃんと傾いている。驚く石原良純。「えーっ! 絶対こっちに傾いてる!」と大騒ぎだ。こういう場所でしっかりと自分の体の不調が存在しているというのが、石原良純の特徴である。
石原良純の肉体が完璧なものなのであれば『アカデミヨシズミ』で語られることは他人事となり、おそらくこれほど長くは続いてはいない。体の不調という弱みが石原良純にはある。このコーナーのためにあえて健康になりすぎないという努力をしていても不思議ではなく、やはり石原良純の現在のポジションは日々のたえまぬ努力によって造り上げられているのだ。
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