約3割が印刷→そのまま古紙!? 部数を水増しし続ける朝日新聞のお寒い現実
#出版 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
「西川大臣を辞任させたのは、政治資金疑惑の責任を取らせたわけてはなく、国会答弁で矢面に立たなくていいようにするためだった。その証拠に、西川氏をそれまで林氏(芳正農相=筆者注)が就いていた農水族の頂点に立つ自民党農林水産戦略調査会長にスライドさせ、『農水利権』を再びガッチリ握らせた」(ポスト)
こうしたことを大新聞は批判するのではなく、見て見ぬフリをしたり、何も問題がないかのように報じないのだ。
さらにフジテレビは昨年、安倍首相の甥(安倍氏の実弟、岸信夫・代議士の息子)を入社させるなど、安倍氏の血脈をしっかり取り込んでいるとポストは報じている。
「いまや読売、朝日など大メディアはこぞって“産経に後れをとるな”とばかりに安倍首相に擦り寄り、権力監視機能は形骸化、それをいいことに検察も政権に甘くなる。
国会でも野党は大きく議席を減らし、権力をチェックするのは週刊誌と一部のネットメディアくらいになった」とポストは嘆く。
本当に最近の安倍首相の物いいや態度は、いい古されたいい方になるが「ミニヒットラー」のようだ。それを増長させているのが大メディアあること間違いない。
新潮は大メディアのひとつ朝日新聞が部数的にも深刻な事態に陥っていると報じている。
新潮が入手した「社外秘 2014年度ASA経営実態調査報告書」によれば、「朝日新聞の実際の売れ具合を示す〈発証率〉が〈セット販売〉で〈71・0%〉となっている」そうなのだ。
したがって本当に売れているのは71%でしかなく、残りの約3割は「古紙」と化しているということである。
今年1月の時点の公表部数は読売新聞が約920万部、朝日新聞が約680万部。しかし実態がこうなら500万部程度しか出ていないということになるのではないか。
もちろん読売も何割かは割り引かねばならないだろうが、さらに深刻なのは、この調査が2014年5月だということだ。
慰安婦問題が起きたのは8月だから、さらに朝日新聞の部数減少に勢いがついたことは間違いない。
文春が安倍首相の「お友達」である下村博文文科大臣が「塾業界から違法献金」を受けているとスクープしている。これが今週の第1位!
下村氏は父親の事故死で苦労して早稲田大学に入学し、在学中から学習塾を経営していたという。卒業後は「博文進学ゼミ」を会社化して本格的に塾経営に乗り出している。
その後は都議を経て1996年に衆議院議員に初当選。文教族として実績を積み上げると同時に、学習塾の経営者などを中心にした全国網の後援会「博友会」が組織されていった。
学習塾の期待を集める業界出身初の国会議員なのだ。われらが業界の星が念願の文科大臣にのし上がったのである。
だが、しがらみが強ければ強いほど、口利きや献金には敏感になるべきだが、どうもこの先生、そうではないようなのだ。
文春によれば、博友会の名前を冠にする下村氏の後援会は10団体。このうち政治団体として届けがなされているのは東京都選管に届け出されている博友会だけだそうだ。
毎年、全国にある博友会に下村先生が講演に訪れたり懇親パーティも開かれているのだが、政治団体として届け出されていないから、資金の流れは一切表に出てこない。
下村事務所は、東京以外は政治団体ではなく任意団体だから届け出する必要はないと説明するが、文春が取材した結果、これらは政治団体そのものだというのである。
東北博友会作成の文書には「下村博文議員を応援する人々による全国組織」とあり、下村氏もフェイスブックで「私の全国にある後援会の一つである中部博友会講演会で、名古屋に来ています」と書いている。
だが、2009年、2011年の所得報告書には講演会の謝礼(最低30万円だそうだ)の記載はないという。文春は「講演料を『裏金』として受け取っていた可能性がある」と追及する。
その他に、各博友会では年会費を取っているが、これが寄付にすり替わっていると指摘する。それ以外にも下村氏の周りには「黒い人脈」があると書いている。
政治資金に詳しい上脇博之神戸学院大学法科大学院教授は、博友会は実態を見ると任意団体を装った政治団体で、下村氏が実質的な代表者だと見なされれば5年以下の禁固又は100万円以下の罰金に処せられる可能性があると指摘。さらに支払い義務が生じる年会費として受け取っていたものを小選挙区支部の収支報告書に個人の寄付として記載してあるなら大問題だとし、「代表者である下村氏が事情を承知しているのであれば、虚偽記載や、場合によっては詐欺に当たる可能性」があるというのだ。
この問題は早速2月26日の衆院予算委で柚木道義委員(民主)が取り上げた。
だが「下村氏は『寄付や、パーティー券の購入などはない』と述べ、政治資金規正法違反の疑いがあるとする報道内容を否定した」(26日のasahi.comより)
しかし「六つある博友会の一つで近畿博友会の会長という男性は朝日新聞の取材に対し、『年1回、下村さんのパーティーをしている。(下村氏が代表の)自民党東京都第11選挙区支部に1人あたり12万円を納めてもらう呼びかけもしている』と話しており、下村氏の説明と食い違っている」(同)と、この程度の答弁で収まりそうにはない。
文春は安倍首相と考えが極めて近い田母神俊雄氏(元航空幕僚長・66)が、都知事選で集めた政治資金を「選挙での買収など不正に使われた」ことを示す内部資料を田母神事務所から入手したとし、警視庁が重大な関心を寄せていると報じている。
いやはや浜の真砂は尽きるとも世に怪しい政治家の種は尽きまじか。
安倍政権も屋台骨がグラグラと揺れてきているようである。
(文=元木昌彦)
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