地下格闘技からアジア最強舞台へ──「俺は噛ませ犬」渋谷莉孔の“異例すぎる”挑戦に迫る!!
#格闘技 #インタビュー #渋谷莉孔
――ファイトマネーはどうですか?
渋谷 日本のメジャー団体の現役チャンピオンよりも多いですね。日本の中堅プロ選手のX倍ぐらいの金額からスタートして、勝つごとに倍々ゲームでファイトマネーが増えていきます。さらにONEウォリアーボーナスというのもあって、その日一番会場を盛り上げた選手に500万円のボーナスが出るらしいので、ベルトと同時にそっちも狙っていきますよ。
――なんという厚待遇! 他の格闘家たちが、うらやましがっているんじゃないですか?
渋谷 「こんなビッグチャンスがあるんだね」「ツイてるね」「運良く、いいところに入ったね」などの声をよく聞きます。
――運も実力のうち、と言いますけどね。
渋谷 どんなに強くても、めぐって来ない人にはチャンスはめぐって来ませんからね。
――ビッグマネーをつかむため、是が非でも初戦をモノにしたいところでしょうが、「渋谷に勝ち目はない」との予想が多く、渋谷選手のコーチである大沢さんも「逃げるのが上手い渋谷だけど、今回ばかりは寝たら逃げられそうにない」と語っています。
渋谷 レスリングと寝技については、以前よりもディフェンス力がついたと思います。ただ、今回はさらにその上を行く相手なので、レスリングや寝技を使う場面はおそらくないと思います。もう打撃で勝負するしかない。グーで殴ってもしょうがないから、今回は「一本拳」で行こうと思っています。
――一本拳とは?
渋谷 こうやって中指だけを突き出して、そこにパワーを一点集中させる殴り方です。自分がケガをするリスクもあるけど、当たれば相手に与えるダメージも大きい。自分の指が折れてもいいから、一本拳で行こうかなと。蹴りも普通、スネとか足の甲で蹴るけど、今回は親指だけで蹴ってやろうかなと思っています。
――渋谷選手はギブアップ負けの経験はありますか?
渋谷 一度もないです。
――もし今回、絞め技で落とされそうになったり、関節技で骨を折られそうになったりしたら、どうします?
渋谷 経験がないのでわからないですけど、腕の1本や2本、惜しくはないですね。
――今回の会場はマレーシアの首都クアラルンプールにある、プトラ・スタジアムです。慣れない外国で試合をすることへの戸惑いは?
渋谷 そういう不安を排除するために、先日、隣国のシンガポールに行って、しっかり土台を作って来ましたよ。シンガポールとマレーシアは気候や食文化が近いので、どうやってトレーニングして、どう体重を落としたらいいか、などをいろいろ調べつつ、向こうの日本人ともけっこうパイプを作ってきました。結果、自分は近々、シンガポールに移住することになると思います。シンガポールはONE Championshipの本拠地だし、3年契約だから、何度も行ったり来たりするよりも、移住しちゃったほうがいいんじゃないかと。シンガポールは法人税も安いんで、格闘技をやりながら向こうで商売を始めてもいいし。
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