ガラケー出荷台数が5.7%増加! 乗り換え者続出で復活の兆し……!?
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2014年のスマートフォン出荷台数は減少、ガラケーの出荷台数が増加するという珍現象が起きている。MM総研が2月3日に発表した調査結果では、スマートフォンは前年比2.5%減の3,828万台、ガラケーは5.7%増えて1,058万台となった。スマートフォン全盛のこの時代に、ガラケーが増えるというのは世界的にも珍しい。アメリカのガジェットサイト「Engadget」(http://www.engadget.com/2015/02/17/japan-flip-phone-gara-kei-feature-phone/)は、この現象が起きている日本を「別の宇宙のようだ」と伝えている。
主な理由として、日本ではスマートフォンを維持するための料金が高すぎることが挙げられる。大手3キャリアで普通に契約すると、8,000~1万円程度してしまう。MVNO(仮想移動体通信事業者)や型落ち端末を選んだり、MNP(番号ポータビリティ)をうまく使っている人は安く済ませているが、ほとんどの人はそのようなコツを知らない。そのため、運用価格が安いガラケーに回帰しているのだ。
初めにAndroidスマートフォンを手に入れたが、ほとんど使いこなせずにガラケーで十分とあきらめる人もいる。できること自体は、iPhoneと同レベルかそれ以上なのだが、使い勝手がまだiPhoneに及んでいない上、使いこなそうとすると、ある程度の情報収集能力が必要になる。Android OSの操作は基本的に共通なのだが、端末ごとにいろいろと異なる点が多いのもネック。iPhoneの場合は、誰でも直感的に使いこなせる上、誰もが同じ端末を使っているので人に尋ねるのも簡単だ。ちなみに、日本ではiPhoneが一番売れているが、2014年第4四半期にはアメリカでもiOS端末がAndroidを逆転している。iPhone 6/6 Plusの大ブレークによるものだが、Android端末にブレイクスルーがない限り、この傾向は続くと思われる。
ガラケーの復活傾向を見て、NTTドコモやauはAndroid OSを採用したガラケーを今夏に発売すると発表した。タッチパネルではなく、従来のようにボタンで操作する「LINE」などはサポートするが、それ以外はあえて機能を抑え、シンプルにするという。料金も安くなるとみられており、すでに発表されたauの「AQUOS K SHF31」の場合、最大4年間、利用料金から毎月1,000円を割り引くサービスが用意されている。
もちろんビジネスで支給される電話や、高齢者で電話さえできればいいというニーズはある。しかし、若者がガラケー1つでは少し心もとない。PCなどで情報をきちんと取得できているならいいが、そうでなければメイン端末にはスマートフォンをお勧めしたい。型落ちのiPhoneなら一括0円で契約できることもあるし、今ではMVNOを利用して月額4000円前後でスマートフォンを運用することもできる。
(文=柳谷智宣)
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