中国人観光客は潜在的“転売ヤー”!? 温水洗浄便座、炊飯器……春節休みで高級家電が狙われる!
#中国
史上最多の中国人観光客が日本に上陸するといわれている春節休みが、18日にスタートした。多くの訪日観光客にとって、最大のお楽しみとなっているのが買い物だ。特に最近では、円安人民元高や、外国人観光客を対象とした消費税の免税制度により、日本での買い物は中国人にとってかつてなくお得になっている。
そんな中、CCTV(中央電視台)が報じた、「訪日中国人に人気の商品」は意外だ。ひとつは、殺菌消臭機能の付いた温水洗浄便座。そしてもうひとつが、20万円弱の高級炊飯器だという。秋葉原のある家電量販店では、これらの商品の購入者は、その8割が中国人だと答えたという。
ところが、これらの商品が中国人観光客に人気を博していることについて「不自然」と指摘するのは、中国在住フリーライターの吉井透氏だ。
「中国の一般家庭のトイレにはコンセントがないことが普通なので、温水洗浄便座を持って帰っても使えない場合が多い。電源の問題をクリアしても、庶民の家ではユニットバスであることが多く、シャワーの水がかかったら故障してしまう。最新式の高級アパートメントに住んでいる人が買って帰るなら分かるが、そんな人は限られているはず。また、日本の高級炊飯器を持って帰っても、中国のボロ米を炊いたのでは意味がない。かといって、日本米を買おうと思ったら日本の10倍くらいの価格になり、庶民は手を出せない」
では、なぜそんな限られた人にしか需要のないはずの商品を、観光客がこぞって買っていくのか?
「中国のネット上では転売市場が形成されており、日本で購入した物はいつも高値で取引されている。中国でも、日本で売られているものであれば、ほとんどの商品が正規流通しているが、『同じ日本製でも、中国販売用と国内販売用は質が違う』と信じる中国人は少なくない。一方、訪日観光客にとっては、日本旅行のついでに日本製品を持ち帰り、転売することはもはや常識。利ざやが大きく、持ち帰りの可能な高級家電が狙い目となっている」
ちなみにCCTVの報道では、日本国内では5万円ほどで買える炊飯器が、中国では約16万円で販売されているというから、「買わなきゃ損」である。
昨年のiPhone 6の販売時には、中国人転売ヤーの跋扈が問題となったが、日本に大挙する中国人観光客も、誰もが潜在的に転売ヤーといえるかもしれない。
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