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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.305

佐村河内事件にそっくり過ぎる『ビッグ・アイズ』ティム・バートンが描く創作現場の奇妙な人間関係

bigeyes03.jpg友人や娘にまでも噓を付き通すことに疲れたマーガレット(エイミー・アダムス)は別居を決意。心の拠り所を“エホバの証人”に求める。

 1959年にカリフォルニアで生まれたティム・バートンは、幼い頃から歯科医院の待合室などに飾られた“瞳の大きな少女”の複製画を見て育った。友達の少ない少年ティム・バートンにとって、淋しげな“瞳の大きな少女”はとても身近な存在だった。ティム・バートンの2大代表作である『シザーハンズ』(90)のハサミ男(ジョニー・デップ)と『バットマン リターンズ』(92)のペンギン(ダニー・デヴィート)は、マーガレットが描く“瞳の大きな少女”と同じようにとても淋しそうな顔をしている。近年は商業ベースにどっぷり浸かっていたティム・バートンだが、低予算映画『ビッグ・アイズ』は久々に“淋しんぼ”キャラを全面に押し出した作品だといえる。結婚して自分の家庭を作っても、その人の孤独さが癒されるとは限らないらしい。

 クリエイターとして何やら心境の変化があったのかと勘ぐっていた矢先、ティム・バートンは13年間連れ添った女優ヘレナ・ボナム=カーターとの事実婚の関係を解消したことを明かした。これまでも交際相手によって作風が大きく変化していったティム・バートン。彼がこれからどんなステージへ向かうのか、とても楽しみではないか。
(文=長野辰次)

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『ビッグ・アイズ』
監督/ティム・バートン 脚本/スコット・アレクサンダー、ラリー・カラゼウスキー 出演/エイミー・アダムス、クリストフ・ヴァルツ、クリステン・リッター、ジェイソン・シュワルツマン、ダニー・ヒューストン、テレンス・スタンプ 
配給/ギャガ 1月23日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国順次ロードショー 
(c)Big Eyes SPV, LLC. All Rights Reserved.
http://bigeyes.gaga.ne.jp

最終更新:2015/01/15 18:00
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