マキシマム ザ ホルモン「F」はなぜ『ドラゴンボールZ』劇中歌に? 鳥山明先生からコメントも
#リアルサウンド
その後、「F」は2013年にリリースされたホルモンにとって現在のところ最新アルバム『予襲復讐』にも収録。で、その作品に同梱された全160ページに及ぶ曲解説書には、亮君とスタッフの次のようなやりとりが記されていた。
亮「先生の前で曲も披露してフリーザのサインまで頂いた事だし、これはもう次にドラゴンボールが映画になった時は、この曲主題歌にしてもらいましょう!」
一同「無理無理無理無理無理無理(笑)」
いやはや、何でも言ってみるものですね。実際の話、今回の件は主題歌どころの話じゃないのだ。昨年、つまり2014年のある日、ホルモンのもとに鳥山明先生からこんなメールが届いたという。
「マキシマム ザ ホルモンの『F』を聴いて次回作の映画の脚本を一気に仕上げる事ができました!」
今回の『ドラゴンボール』の映画タイトルを、もう一度じっくりと見てください。そう、今回の映画タイトル『ドラゴンボールZ 復活の「F」』の「F」は、ホルモンの楽曲「F」に由来するものだったのだ。2008年にホルモンがドラゴンボールのフリーザから勝手にインスピレーションを受けて勝手に発表した「F」が、7年という年月を経て、作品本人からお墨付きをもらうどころか、新たな映画作品が生まれる重要なインスピレーションとなり、さらにはそのタイトルにまで痕跡を残してしまったというわけ。鳥山明先生いわく、今回の『ドラゴンボールZ 復活の「F」』でフリーザは「ただ復活しただけじゃない」「すさまじい対戦をどうぞお楽しみに!」とのこと。まさにそのすさまじい対戦シーンで、あの「F」が日本中の映画館で鳴り響くのだ。
■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌などの編集を経て独立。現在、「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「BRUTUS」「ワールドサッカーダイジェスト」「ナタリー」など、各種メディアで執筆中。Twitter
鳥山明先生のコメント
今回、フリーザが復活します!
「F」はフリーザのFです。
これは、映画の次回作の話をあれこれ悩んでいた頃、
友人を通じて知り合った「マキシマム ザ ホルモン」
の「F」という曲を聴いてひらめいたアイデアです。
「F」はフリーザのことを、えげつなくもカッコよく歌った曲です。
もちろん、ただ復活しただけじゃないので、
すさまじい対戦をどうぞお楽しみに!
『ドラゴンボールZ 復活の「F」』
■映画情報
『ドラゴンボールZ 復活の「F」』
原作・脚本・キャラクターデザイン:鳥山明
監督・作画監督:山室直儀 音楽:住友紀人
美術監督:行 信三
色彩設計:堀田哲平
特殊効果:太田 直
CGディレクター:牧野 快
撮影監督:元木洋介
製作担当:藤岡和実
声の出演:野沢雅子 中尾隆聖 山寺宏一 森田成一 堀川りょう
佐藤正治 鶴ひろみ 田中真弓 古川登志夫 草尾 毅 緑川 光 皆口裕子
製作:「2015 ドラゴンボールZ」製作委員会
配給:東映
全国の映画館で2015年4月18日(土)より一斉公開。
(c)バードスタジオ/集英社 (c)「2015 ドラゴンボールZ」製作委員会
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事